舌先を緩やかに開きかけた唇に
忍ばせようと
角度を変えたとき
グゥ~~~
腹の音が鳴る
「あっ、・・・・」
翔くん??
ふっはははは・・・・
クックックッ、笑いが止まらないや
まだボーっとしている翔くんの
唇に着いた露を指でぬぐう
・・・・今だけは、俺で一杯なのかな?
そんな・・・・顔に・・・みえる(笑)
すぐそこまで聞こえてきた足音
思ったより早かったな・・・
まぁ、ソロソロだとは思っていたけど
翔くんも限界みたいだし
ラーメンでも食いに行くか?
『さとし~?いるの?』
その声に直立不動になる翔くん・・・・
プッ、クックックッ
可愛い・・・・
やること全てが面白い
そんな翔くんといると
飽きないんだろうなぁ・・・・
『さとし?誰か来ているの?』
「うん、・・・・・来てるよ、」
『あら?お友達???』
「・・・・・ううん、違う」
そのやり取りを目を見開いて聞いている翔くん
『誰かしら?・・・』
さすがの俺も・・・・
一呼吸させてもらう
ふぅ~~~
「俺のね・・・・恋~~人!」
その時の・・・・翔くんの顔ったら
今思いだしても・・・・
最高!
そんで、母ちゃんの驚いた声も!
翔くんの姿を見た母ちゃんは、冗談だと思ったらしく
ニコニコ見送ってくれた
ハトに豆鉄砲喰らったような翔くんは
俺に腕を引かれ
心ここにあらず状態!
そりゃそうだよね・・・・
一度にいろんな事・・・・
しちゃったし・・・言っちゃった!
俺は・・・あえて答えは聞かない!
翔くん見てたら・・・・
答えなくたって
わかっちゃうもん・・・・
こんなドキドキも・・・
悪くない
翔くんとなら・・・・
いつだって
ドキドキしていたいから・・・・・
余裕のない翔くんに
イジワルしてみた・・
「ラーメン食う?・・・・それとも・・・」
俺食べる???


