蒼く輝く月の出(いずる)とき

自然とあなたを探す自分がいた


その姿を求め来る日も来る日も

眺め探し続ける・・・・・














気まぐれなあなた・・・・


いつ来るとも限らない月夜に


想いを馳せ


それでも再び視界にその姿が入ることを

望んでいた



俺の存在を知ることもなく


・・・心狂わせてもがく様を見ることなく


この地を去ることは


俺のプライドが許さない


ひと時だけでもいい


あなたに俺の存在を知ってほしかった






逢えない時間が想いを強く大きくしていく


いつの間にか・・・・


あなたのことばかり考えている自分が


おかしくて・・・・・


そんなピュアな感情があることが


うれしかった・・・・






「今夜も・・・・来なかった」








諦めかけて窓の外をもう一度眺めたとき




待ち焦がれたあなたがいつの間にか


そこに佇んでいた・・・・




湧き起る歓喜の感情が俺の中を駆け巡る


そっと足音を忍ばせ・・・


あなたに近づいた





「よかったら・・・どうぞ」









捉まえた・・・・あなたを


俺を拒むことなく、あなたの周りの気が緩みだす


それが嬉しくて・・・・・


このままあなたを帰したくないと


思い始めていた・・・・


あなたの瞳も・・・・そう言っている気がした




蒼く輝く月夜に二人


静寂の中で煌めく光を浴び


始まる 夢千一夜・・・・・