忙しい日々
季節さえ気づかなくなっていた毎日
そんなある日、宅急便が届いた
翔くんからだった
なんだろ?
急いで開けてみると
形の良いヒラメが一匹
丸ごと入っていた
「ふぇ~・・・なんじゃこりゃ!」
丁度その時、スマホが点滅した
・・・・・翔くん!
『智くん、もうそろそろつくころかな?どう気に入っていただけた?
旨い日本酒も手に入れたから今晩酒の肴でいっぱいどうかな?』
ふふっ・・・俺に捌けってか?
まぁ、悪かないな(笑)
『しょうがないから下ろして待っててやる、気をつけておいで』
『やった!なるべく早く行くから眠らないで待っててね』
翔くんは時々こうやって季節のものをとどけてくれる
趣味に没頭していると全くと言っていいほど無頓着になるから
気が気じゃないらしい・・・
翔くんとは前に舞台で一カ月近く楽屋が同じだったこともあって
その時に思った・・・生活スタイルが俺と似てるなって
実際はきっと違うのだろうけど気を使わなくてもいい
俺にとって数少ない人間になった
それ以来ことある事に翔君には頼りっぱなしで
でも、こうして気遣ってくれることが嬉しくて
つい甘えてしまう自分がいる
・・・・酒持参ってことは泊まるかのか?
いそいそと
いつもの替え置きのスエットとパンツを用意して
軽くベッドメイキングを済ませる
いつでも眠っていいぞ!という用意がしてあれば
しこたま飲めるだろうから・・・
魚をさばいて簡単なつまみを用意する
切り子のグラスを手にとり
二つ並べてテーブルに置いた
赤い色と青い色・・・・
見慣れた二つのグラス
最近よく見る光景だった
気づけば俺の家に来る人間なんて
ごく限られた人だけで・・・・
その中にメンバーがいることが嬉しかった
翔くん以外は松潤が一度来ただけで・・・
ニノと、相葉ちゃんはまだ来たことがない?
誘わないからなのだろうが、声をかけたことがないかも?
理由は特にないけどその日の気分?が多いかな
気まぐれだからな・・・俺
松潤が来た時は芸能人が俺の部屋に・・・
と、えらく感動したもんだったけど・・・
翔くんも考えてみたら芸能人じゃん?
なんで松潤の時みたいに思わないのか
いまだに謎!なんだよな・・・
そうこうしているうちにインターホンが鳴る
画面に映しだされた光景に思わず
ふきだす(笑)
一升瓶を片手に顔の横へ摺り寄せる仕草が
イケメンなのに残念に見えた
翔くん・・・だいぶおじさんに見える(苦笑)
オートロックを解除して到着を待つ
ウキウキしている自分が可笑しくなった
「ゴメン、遅くなった!!」
「お疲れ~、思ったより早かったね」
「あっ、はい!これ、」
そう言うと目の前に一升瓶を差し出す
「おっ、大吟醸?純米酒か!旨そうだね~」
「ふふふっ、智くん絶対好きだと思ってさ、」
「・・・雪の?なんだ」
「秋田の銘酒で、『雪のぼうしゃ(茅舎)』って言うんだ、うっまいんだよこれが!」
あまりにも翔くんがニコニコしているから
それだけで愉快になる
「それ冷やしたほうがいいの?」
「そうだね、冷酒でもいいけど・・・これは是非、冷やで呑んで貰いたい!!」
「ふぇ~・・・そうなんだ、翔くんなんでもしってんなぁ~」
「刺身には常温が一番なんだよ」
フフッ、刺し身も目当てってか?
「おぉおおお、すっげ~、綺麗な透きみじゃない」
腰を下ろすや否や刺身に舌鼓を打つ翔くん
ホント食い物には目がないときてる
早速口を開けた雪の・・・なんたらをグラスに注ぎ
遅めの夕食を二人で食べる
「乾~杯」
「かんぱ~い」
切り子グラスがチ~ンと涼しげな音色を立てた
グビッ・・・・
「!!!!!!」
「!!!!!!」
「「旨っい!!!」」
一気にペースが早くなる
ヒラメも最高、酒も最高
翔くんも最高!!
こんな家のみなら毎日だってしたい
飲むたびに
よれよれに崩れていく翔くんの笑顔を見ると
ケラケラ笑いが止まらず
泪が出るほど腹を抱えて笑った
久しぶりに笑った・・・・
「・・・・・・。」
急に押し黙った翔くんが俺を見つめている
「なに?どした・・・・翔くん」
「いや、なにね、久々に智くんの笑った顔みたなぁ~って・・・」
「・・・・あぁ、そうだね、ほんと久々かも(笑)」
なおも甘ったるい視線が絡まってくる
「・・・・なんだよ、あんま見るなよ(苦笑)」
「どうして?見るくらいいいじゃない」
「よくないよ、見られるとなんか照れるだろぅが・・・(照)」
「はははっ、照れることないでしょうが」
グラスを手にとり酒を飲み始めた翔くん・・・
さっきのような甘い視線はすでになく
どこか物足りなく感じている自分に
戸惑っていた・・・・・
・・・・・・酔っているのか?
やけに翔くんが綺麗に見えてきた
肉付きのいい唇に目がいってしまう
俺、おかしい?男に欲情してどうするよ?
ご無沙汰っちゃ、ご無沙汰だけど・・・・
いくらなんでもなぁ~
悲しいかな男の性で・・・
兆しを見せ始めてしまったそれを
何とか抑えつけるが
チラチラと視界に入り込む
翔くんの唇に・・・・
どうしても・・・・意識が集中してしまう
せっかくの楽しい雰囲気が壊れてしまわないように
何とか誤魔化して取り繕うが・・・・
一度考え始めるとそうもいかず
悶々とした時間を一人やり過ごしていた
季節さえ気づかなくなっていた毎日
そんなある日、宅急便が届いた
翔くんからだった
なんだろ?
急いで開けてみると
形の良いヒラメが一匹
丸ごと入っていた
「ふぇ~・・・なんじゃこりゃ!」
丁度その時、スマホが点滅した
・・・・・翔くん!
『智くん、もうそろそろつくころかな?どう気に入っていただけた?
旨い日本酒も手に入れたから今晩酒の肴でいっぱいどうかな?』
ふふっ・・・俺に捌けってか?
まぁ、悪かないな(笑)
『しょうがないから下ろして待っててやる、気をつけておいで』
『やった!なるべく早く行くから眠らないで待っててね』
翔くんは時々こうやって季節のものをとどけてくれる
趣味に没頭していると全くと言っていいほど無頓着になるから
気が気じゃないらしい・・・
翔くんとは前に舞台で一カ月近く楽屋が同じだったこともあって
その時に思った・・・生活スタイルが俺と似てるなって
実際はきっと違うのだろうけど気を使わなくてもいい
俺にとって数少ない人間になった
それ以来ことある事に翔君には頼りっぱなしで
でも、こうして気遣ってくれることが嬉しくて
つい甘えてしまう自分がいる
・・・・酒持参ってことは泊まるかのか?
いそいそと
いつもの替え置きのスエットとパンツを用意して
軽くベッドメイキングを済ませる
いつでも眠っていいぞ!という用意がしてあれば
しこたま飲めるだろうから・・・
魚をさばいて簡単なつまみを用意する
切り子のグラスを手にとり
二つ並べてテーブルに置いた
赤い色と青い色・・・・
見慣れた二つのグラス
最近よく見る光景だった
気づけば俺の家に来る人間なんて
ごく限られた人だけで・・・・
その中にメンバーがいることが嬉しかった
翔くん以外は松潤が一度来ただけで・・・
ニノと、相葉ちゃんはまだ来たことがない?
誘わないからなのだろうが、声をかけたことがないかも?
理由は特にないけどその日の気分?が多いかな
気まぐれだからな・・・俺
松潤が来た時は芸能人が俺の部屋に・・・
と、えらく感動したもんだったけど・・・
翔くんも考えてみたら芸能人じゃん?
なんで松潤の時みたいに思わないのか
いまだに謎!なんだよな・・・
そうこうしているうちにインターホンが鳴る
画面に映しだされた光景に思わず
ふきだす(笑)
一升瓶を片手に顔の横へ摺り寄せる仕草が
イケメンなのに残念に見えた
翔くん・・・だいぶおじさんに見える(苦笑)
オートロックを解除して到着を待つ
ウキウキしている自分が可笑しくなった
「ゴメン、遅くなった!!」
「お疲れ~、思ったより早かったね」
「あっ、はい!これ、」
そう言うと目の前に一升瓶を差し出す
「おっ、大吟醸?純米酒か!旨そうだね~」
「ふふふっ、智くん絶対好きだと思ってさ、」
「・・・雪の?なんだ」
「秋田の銘酒で、『雪のぼうしゃ(茅舎)』って言うんだ、うっまいんだよこれが!」
あまりにも翔くんがニコニコしているから
それだけで愉快になる
「それ冷やしたほうがいいの?」
「そうだね、冷酒でもいいけど・・・これは是非、冷やで呑んで貰いたい!!」
「ふぇ~・・・そうなんだ、翔くんなんでもしってんなぁ~」
「刺身には常温が一番なんだよ」
フフッ、刺し身も目当てってか?
「おぉおおお、すっげ~、綺麗な透きみじゃない」
腰を下ろすや否や刺身に舌鼓を打つ翔くん
ホント食い物には目がないときてる
早速口を開けた雪の・・・なんたらをグラスに注ぎ
遅めの夕食を二人で食べる
「乾~杯」
「かんぱ~い」
切り子グラスがチ~ンと涼しげな音色を立てた
グビッ・・・・
「!!!!!!」
「!!!!!!」
「「旨っい!!!」」
一気にペースが早くなる
ヒラメも最高、酒も最高
翔くんも最高!!
こんな家のみなら毎日だってしたい
飲むたびに
よれよれに崩れていく翔くんの笑顔を見ると
ケラケラ笑いが止まらず
泪が出るほど腹を抱えて笑った
久しぶりに笑った・・・・
「・・・・・・。」
急に押し黙った翔くんが俺を見つめている
「なに?どした・・・・翔くん」
「いや、なにね、久々に智くんの笑った顔みたなぁ~って・・・」
「・・・・あぁ、そうだね、ほんと久々かも(笑)」
なおも甘ったるい視線が絡まってくる
「・・・・なんだよ、あんま見るなよ(苦笑)」
「どうして?見るくらいいいじゃない」
「よくないよ、見られるとなんか照れるだろぅが・・・(照)」
「はははっ、照れることないでしょうが」
グラスを手にとり酒を飲み始めた翔くん・・・
さっきのような甘い視線はすでになく
どこか物足りなく感じている自分に
戸惑っていた・・・・・
・・・・・・酔っているのか?
やけに翔くんが綺麗に見えてきた
肉付きのいい唇に目がいってしまう
俺、おかしい?男に欲情してどうするよ?
ご無沙汰っちゃ、ご無沙汰だけど・・・・
いくらなんでもなぁ~
悲しいかな男の性で・・・
兆しを見せ始めてしまったそれを
何とか抑えつけるが
チラチラと視界に入り込む
翔くんの唇に・・・・
どうしても・・・・意識が集中してしまう
せっかくの楽しい雰囲気が壊れてしまわないように
何とか誤魔化して取り繕うが・・・・
一度考え始めるとそうもいかず
悶々とした時間を一人やり過ごしていた







