約束の時・・・・
ドアに何度も目を向け
来ないと知りながらも心待ちにしている俺は
十年前のまま・・・・何も変わってはいない
自分勝手な俺のまま
お前の想いを醜く変えた俺のまま・・・・
今日・・・ここにすべて置いていく
十年分の想いを全て・・・・・・
最後の一口を飲み干し空のグラスをテーブルに置く
コトン・・・・
カチャ・・・・
「・・・・・・・・!!」
「・・・・・いた・・んだ・・」
「・・・・・・・。」
「・・・・・・入っても・・・いい?」
「・・・どう・・・・して・・」
そこにいるはずのない姿を見た瞬間
時間が遡っていく・・・・・
欲しくて欲しくて狂おしいほどその名前を
叫び続けていた時間が蘇る・・・・
「どう・・・・して・・・・来たんだ・・・」
やっとの思いで振り絞る声は
小さく掠れていく・・・・・・
「どうして・・・・・?」
ゆっくりと歩み寄る足音を聞きながら
俺はあいつに背を向けた
「約束・・・・したよね・・それに、言いたいことがたくさんあるんだ」
「・・・・・・・・・・。」
「文句の一つくらい言う権利・・・・俺にはあるでしょう?」
「・・・・・・・・。」
「智くん・・・あなたが俺にしたことを考えたらさ・・・・ね」
「・・・・・・・・。」
「俺は・・・正直、捨てられたと思っているんだ、飽きたおもちゃ捨てるように
簡単に俺を放り出した・・・・もっともらしい言い訳をしてね・・・
恨んだよ・・・・俺以外と関係を持ったあなたを・・・・汚い欲にまみれてしまった
あなたを・・・・。
荒れたね・・・・どうしようもないくらい・・・知ってるでしょ?」
怒りを抑えながら今までの不満をぶちまける・・・・
黙って聞いているしかなかった
その通りだったから
「・・・・・だけど、悔しいことに塞がらないんだ」
「・・・・・・・。」
「憎くて仕方ないのに・・・・忘れることができなかった
頭では分かっているんだ、だけどねここが・・・・いつまでたっても
塞がらない、どうしてだろうね?智くん・・・・・」
俺の目の前で自分の胸を叩き・・・・冷たく言い放つ
・・・・・・翔
答えられるわけがない
長い沈黙のあと
大きな溜め息とともにお前が口を開く
今までとは違う声で・・・・・
「智くんも・・・・・同じ・・・・・でしょ?」
「・・・・・・俺は・・・・違・・・・・」
「違わない!!こっち見て!!智くん」
怒気のこもる声に身体が跳ねる
力強く肩を掴まれ一瞬で縮まる距離
触れたところから・・・・・熱が広がっていく
「智くん・・・・・長かったよ・・・・気が狂うほど長かった」
目の前に立つその姿を見る事が出来ないでいる俺に
優しく語りかける・・・・・・
とたんに、こみ上げる熱いものが頬を伝う・・・・・
「智くん・・・・・離れても変わらなかったよ・・・・ずっと変わらなかった」
「翔・・・クッ・・・フッ・・・」
止まらない想いは堰を切ったように溢れ・・・・
絨毯に落ちていく
「顔・・・・・見せて・・・智くん」
嗚咽を抑え身体を震わす俺をそっと包み込む
その腕を・・・・・・どんなにか待ち望んだことだろう
膝を折り目線の高さまで来ると
俺の顔を覗き込み
昔と変わらぬ眩しいくらいの笑顔を作る
「・・・智くん・・・会いたかったよ・・ずっと・・・・会いたかった」
「翔・・・俺・・ック・・・」
言葉にできない程
押し寄せる感情の波に飲まれ
声を上げて泣いた・・・・・・・・・
十年分の想いを吐きだすかのように・・・・・
ドアに何度も目を向け
来ないと知りながらも心待ちにしている俺は
十年前のまま・・・・何も変わってはいない
自分勝手な俺のまま
お前の想いを醜く変えた俺のまま・・・・
今日・・・ここにすべて置いていく
十年分の想いを全て・・・・・・
最後の一口を飲み干し空のグラスをテーブルに置く
コトン・・・・
カチャ・・・・
「・・・・・・・・!!」
「・・・・・いた・・んだ・・」
「・・・・・・・。」
「・・・・・・入っても・・・いい?」
「・・・どう・・・・して・・」
そこにいるはずのない姿を見た瞬間
時間が遡っていく・・・・・
欲しくて欲しくて狂おしいほどその名前を
叫び続けていた時間が蘇る・・・・
「どう・・・・して・・・・来たんだ・・・」
やっとの思いで振り絞る声は
小さく掠れていく・・・・・・
「どうして・・・・・?」
ゆっくりと歩み寄る足音を聞きながら
俺はあいつに背を向けた
「約束・・・・したよね・・それに、言いたいことがたくさんあるんだ」
「・・・・・・・・・・。」
「文句の一つくらい言う権利・・・・俺にはあるでしょう?」
「・・・・・・・・。」
「智くん・・・あなたが俺にしたことを考えたらさ・・・・ね」
「・・・・・・・・。」
「俺は・・・正直、捨てられたと思っているんだ、飽きたおもちゃ捨てるように
簡単に俺を放り出した・・・・もっともらしい言い訳をしてね・・・
恨んだよ・・・・俺以外と関係を持ったあなたを・・・・汚い欲にまみれてしまった
あなたを・・・・。
荒れたね・・・・どうしようもないくらい・・・知ってるでしょ?」
怒りを抑えながら今までの不満をぶちまける・・・・
黙って聞いているしかなかった
その通りだったから
「・・・・・だけど、悔しいことに塞がらないんだ」
「・・・・・・・。」
「憎くて仕方ないのに・・・・忘れることができなかった
頭では分かっているんだ、だけどねここが・・・・いつまでたっても
塞がらない、どうしてだろうね?智くん・・・・・」
俺の目の前で自分の胸を叩き・・・・冷たく言い放つ
・・・・・・翔
答えられるわけがない
長い沈黙のあと
大きな溜め息とともにお前が口を開く
今までとは違う声で・・・・・
「智くんも・・・・・同じ・・・・・でしょ?」
「・・・・・・俺は・・・・違・・・・・」
「違わない!!こっち見て!!智くん」
怒気のこもる声に身体が跳ねる
力強く肩を掴まれ一瞬で縮まる距離
触れたところから・・・・・熱が広がっていく
「智くん・・・・・長かったよ・・・・気が狂うほど長かった」
目の前に立つその姿を見る事が出来ないでいる俺に
優しく語りかける・・・・・・
とたんに、こみ上げる熱いものが頬を伝う・・・・・
「智くん・・・・・離れても変わらなかったよ・・・・ずっと変わらなかった」
「翔・・・クッ・・・フッ・・・」
止まらない想いは堰を切ったように溢れ・・・・
絨毯に落ちていく
「顔・・・・・見せて・・・智くん」
嗚咽を抑え身体を震わす俺をそっと包み込む
その腕を・・・・・・どんなにか待ち望んだことだろう
膝を折り目線の高さまで来ると
俺の顔を覗き込み
昔と変わらぬ眩しいくらいの笑顔を作る
「・・・智くん・・・会いたかったよ・・ずっと・・・・会いたかった」
「翔・・・俺・・ック・・・」
言葉にできない程
押し寄せる感情の波に飲まれ
声を上げて泣いた・・・・・・・・・
十年分の想いを吐きだすかのように・・・・・
