翔ちゃんと暮らし始めて初めての夏

夏って言っても初夏?

日差しが痛いくらい眩しくて

ついでに言うと翔ちゃんの身体も眩しい・・・



時々ね・・・ドキッとするんだ

翔ちゃんの筋肉に

男らしい二の腕とか、鍛えられた背筋とか

肩甲骨から背筋に沿って大殿筋辺りのくぼみが

たまらなくいいんだなぁ~



仕事以外では

僕にしか見せない筋肉・・・・

・・・・・・仕事以外では、ね


他にもムキムキの男の人がいるけれど

全然ときめかない

なんでかなぁ?

それこそ翔ちゃんよりも鍛え上げてる気はするけれど

翔ちゃんの筋肉は・・・特別



その腕に抱かれるのかと思うと

自然に顔が赤くなるのがわかる


広く、いい香りのする胸元に

顔をうずめる自分を想像すると


もう、いてもたってもいられないくらいに


翔ちゃんでいっぱいになっちゃう!


翔ちゃんはいろんなドキドキを僕に与えてくれる


その度に僕は翔ちゃんが好きになっていく




誰もが認めるイケメンで・・・・・


男の人からも女の人からも


すぐに気に入られてしまう翔ちゃん・・・・


だけどそんな翔ちゃんが選んでくれたのは

僕・・・・・


信じられないけれど・・・・・


僕なんだ


それだけで幸せになるのに

時々ね・・・・

少しだけ不安になることがあるんだ


そんなとき、翔ちゃんは何も聞かないで

ただ、僕を抱きしめてくれる


僕が何を欲しがっているのかが

分かっているかのように




僕のこと以外何も考えられないように

翔ちゃんを繋ぎとめたいけれど

皆に好かれる翔ちゃんも僕は好きなんだ




だって・・・・そんな翔ちゃんを

僕が一人占めしているんだもん!



翔ちゃん・・・・


大好きが・・・・愛してるって


言えるようになれるまで


ずっと僕を抱きしめていてね



翔ちゃんの背中に爪痕を残せるのは

僕・・・・


翔ちゃんの乱れた熱い声を聴けるのは

僕・・・・


翔ちゃんの汗の味を知っているのも

僕・・・・


翔ちゃんの寝言を聞けるのも

僕・・・・



翔ちゃんの全部を

早く僕だけのものにできるように


早く一人前の大人になれるように


頑張るから



それまで・・・・・


待っていて欲しい







「ん?智、どうした?そんな顔して(笑)」


「そんな顔って?」



ゆっくりと僕の傍に寄ってくる翔ちゃん


隣に座ると僕の頬に手を添える




「ふふっ、珍しいな、・・・・物欲しそうに見えるが?」


そういいながら僕の唇にkissを落とす

ふんわりと包み込むような柔らかい感触が


僕の全身に広がっていく



あぁ、翔ちゃん・・・・・・・



今ね、僕すごく幸せだ・・・・


どれだけ幸せかどうやったら一番


伝わるのかな?


翔ちゃん・・・・・



どうやったら・・・・・伝わる?






僕は翔ちゃんが驚くくらいの


kissを返す・・・・・



深く、甘く、熱く、烈しく、


翔ちゃんに伝える


大好きって・・・・・・・


それから、


アイシテルって




僕自身で・・・・・・・・





そよぐ風にゆらゆらと揺れ動くカーテン


その奥で

見え隠れする二つの重なる影が

初夏の日差しにくっきりと映しだされていた