智くんは・・・・
俺のことが・・・その、好きなわけじゃ無く
いやいや、好きなことは好きなんだろうが・・・
どういった好きかは、明確では無くて・・・
「なにブツブツ言ってるんだ?」
小首を傾げて覗き込むその仕草が
またたまらなく可愛いくて・・・
あぁ~~~と叫び抱きつきたくなる
「いや、独り言だから・・・き、気にしないで、うん」
クスクスと笑い
・・・・変な翔くん
と、いいながらなぜか俺より先に靴を脱ぐ智くん・・・・
二人っきりでは今日が初めてだが
共通の友達と飲んだ時に酔っぱらって
何度か来たことはあったっけ・・・
にしても、くつろぎ過ぎでしょ、あなた・・・
ドカドカとソファーめがけて勝手に陣取ると
おもむろに・・・いや、誘うようにといった方が
わかりやすいのか?コロンと横になる・・・
しかも・・・
その態度は、まるで自分の家かのようにふるまう
・・・・だけど
俺はそんな智くんが嫌だとか、常識ないだとか
全然思わなくて・・・むしろ
気を使われていないことに喜んでいる
なぜ・・・智くんは俺の家を選んだのだろう
自分の家の方が好き勝手できるだろうに
好き勝手・・・・?
俺は、智くんの意図を測り損ねていたのかもしれない
智くんが俺の家にした理由・・・
俺の好きにしてもいいってこと?
それって・・・
そう言うことも含めて?
自己解釈が間違っているかもしれない
でも・・・もう俺にはその余裕もない
急に湧き立つ征服欲が俺の目の色を
・・・・・変えていく
ホシイ・・・
そんな俺を・・・なぜだか嬉しそうに
見つめる智くんが、俺の胸の中心を描き乱す
さぁ、続きを始めようか・・・・・
そんな声が聞こえた気がした
智くんに引き寄せられるように
俺の脚が智くんへ向かう
顔色一つ変えない智くん
それがどんな色に変わるのか・・・・
ふと、そんなことを考えていた
段々と大胆になっていく俺の思考
ここは俺のテリトリーだから
もう逃げ場はないよ・・・・
そのつもりで・・・
ここを選んでくれたんでしょ?
なら・・・・・・
遠慮なくいただくまで
智くん・・・・・
俺って結構したたかなの知ってた?
俗に言う、ヘタレに見えるけど・・・
智くんと同じ、
狙ったら仕留めるまで
手を抜かないんだ
気づいてるかもしれないけれど
智くんの気持ちを確認する前に
ことに及んでも・・・
イイヨネ・・・・・
それを智くん・・・あなたも望んでいる?

