この腕の中にいる
この人は・・・・紛れもない
大野智で、そしてその大野智を抱きしめている俺は・・・
なんなんだ?
俺は一体・・・どうすればいいのだ?
降ってわいてきたようなチャンスだが
このまま流れに身を任せていいものなのだろうか?
動揺が・・・・隠せない俺・・・・
不意に・・・腰に絡まる感触に我に帰れば
俺を見上げる澄んだ瞳
さ、智くん?
俺を抱き返してくれてる?
それって・・・その、なんだ・・・
その先もありでいいの?
ジトっと俺を見つめるその視線が・・・
なんだか「いいよと」といっているようで
場所もわきまえずに至らぬことを想像しては
その・・・柔らかそうな唇めがけて・・・
距離を縮めた
ドキドキッ・・・・・
あと少しで智くんの・・・唇が
ゲットできる寸前・・
その智くんが
ムードをぶち壊す
「おい、ここでする気か?」
「へっ?」
「俺との初チュウは楽屋なのか?」
「・・・・あの~?」
何が起きているのかわからず
目を白黒させてる俺をよそに
サッサと身支度を整え俺の荷物まで用意して
グイッと俺の腕を引っ張りながら
楽屋を後にする・・・・
「さ、智くん?」
見ればその顔には薄らと笑みを浮かべ
笑いを堪えているようにも見える・・・
「ねぇ、ちょっと、どこに行くの!」
「いいから、急ぐぞ!翔くんが悪いんだからな!
少しだけって思ってたのに・・・・、翔くんが悪い!」
タクシーに俺を先に乗せ後から座った智くんが
告げた先は・・・・・
えっ?俺んち?
「あの~?智くん?」
「今日泊まるから翔くんのとこに!」
あっ、そうなんだ泊まるのね・・・・
えっ?ええええええぇ!!!!
「ちょ、なに、泊まるって・・・え?」
不敵に浮かべたその笑顔が
俺の言葉を消し去る・・・・
あぁ、つまりはその・・・・
そう言うこと?(照)なのね
って、なんで俺んちなわけ~~~~~?
"O my God!"

