その場所に近づくたび
心臓が早鐘を打つ!
会えるのかも分からないというのに
心は正直で・・・
勝手に会えるものと思い込んでいるようだ(苦笑)
歌声が聞こえてきた場所までたどり着くが
そこから先の迷路のような路地裏が
行く手を阻む・・・
「確か・・・ここらへんだったと思うんだが?」
辺りをキョロキョロ見回していると
頭の上から冷やかしとも取れるような口笛が聞こえてきた
見上げると彫りの深いイケメンが俺を見下ろし
ニヤケ顔で何かを言っている
なんだかいけ好かない奴・・・
少しぶすくれて、様子を伺っていると
奥から誰かが出てきて奴と話し始めた
この声は?
もしかして・・・・あの人?
「ヘィッ!そこのcherryboy!こっちにおいで!」
チェ、チェリーボーイ?
ムッとしたが、あの人か確かめたくて
言われるまま、窓の真下まで進むと
ハラハラと・・・真っ赤な花びらが降ってきた
「・・・・バラ?」
手のひらに落ちてきた花びらをのせてみれば
それだけでも香りの漂う深紅のバラ
なぜに俺の上から降ってくるのか
わからずに、ただその場に立ちすくんでいると
あの透き通るような声が俺を現実の世界に
呼び戻す・・・
「悪かったね、こいつ、悪ふざけしすぎたようだ」
そう言って鋭い視線をそいつに向ければ
さっきまでの威勢の良い態度は一変し
オドオドと視線を泳がせる
ゆっくりと俺の方に視線を戻しながらあの人が話かけて来る
「また会えたね・・・
しかし、こんなところまで来るなんて変わってる、君は・・・(笑)」
そう言うと、クックックと笑い
窓から、さっきの花びらの本体・・・
深紅のバラの花束を俺めがけて放り投げた
「それ・・・俺からのプレゼント、結構値の張るものだから
しばらくは綺麗に咲いていると思うよ、君に・・・似合っている(笑)」
慌てて受け取った瞬間に俺の手から
もう一つの青いバラの花束が落ちる・・・
「あっ・・・」
「あっ・・・」
薔薇・・・・
俺が逢えたら渡そうと決めていた青いバラ
あの人が俺に似合うと渡してくれた赤いバラ
同じ花を連想していたなんて
しかも・・・今日逢える確率なんて
ないに等しいのに
俺は・・・落ちた青いバラを拾い上げると
あの人に差し出す
「これ・・・あなたに逢えたら渡そうって・・・
決めていて・・・高くないのですぐに萎れてしまうかもしれませんが
よかったら・・・受け取ってください!!!」
「・・・マジか!」
ボソッとあなたの呟く声が聞こえた・・・
どっちの・・・マジか?なんだろう
ある意味、俺って結構やっちゃってる?
初対面もいいとこなのに、輪をかけて花を贈るなんぞ
気味悪すぎか?
俯き頭の上に差し出されたままの
俺の・・・青いバラ
受け取ら・・・ないかぁ~・・・
すると突然、あの人が大きな声で叫んだ
「潤!!!行ってきて、受け取ってきて、早く!」
えっ?・・・・
俺は、あの人の声の大きさと
あの人が受け取ってくれる嬉しさで
身体がピクンと跳ねた
と、同時に・・・
さっきのイケメンを「潤」と呼んだことに
ひどく動揺していた・・・
「潤・・・か」
どこから出てきたのか分からないくらい
いつの間にか俺の目の前に立つ
「潤」と呼ばれているそいつは、
俺から奪うように青い花束を取り上げると
チッ と舌打ちをして
苦々しい顔つきで俺を睨みつける
「花束・・・何回買いに行ったと思ってるんだよ(怒)
お前、来るの遅すぎ・・・でも、青いバラはあの人が
一番好きな花だから・・・喜ぶ(笑)」
ヘッ?
見る間に俺から赤いバラを一輪抜き、
そこへ青いバラを一輪差し込むと
ひょいと柵を飛び越え壁の隙間に消えていった
・・・・忍者か?
消えていった薄暗い壁を見つめていると
頭上からあの人が声降ってくる
俺の好きな声・・・
心臓が早鐘を打つ!
会えるのかも分からないというのに
心は正直で・・・
勝手に会えるものと思い込んでいるようだ(苦笑)
歌声が聞こえてきた場所までたどり着くが
そこから先の迷路のような路地裏が
行く手を阻む・・・
「確か・・・ここらへんだったと思うんだが?」
辺りをキョロキョロ見回していると
頭の上から冷やかしとも取れるような口笛が聞こえてきた
見上げると彫りの深いイケメンが俺を見下ろし
ニヤケ顔で何かを言っている
なんだかいけ好かない奴・・・
少しぶすくれて、様子を伺っていると
奥から誰かが出てきて奴と話し始めた
この声は?
もしかして・・・・あの人?
「ヘィッ!そこのcherryboy!こっちにおいで!」
チェ、チェリーボーイ?
ムッとしたが、あの人か確かめたくて
言われるまま、窓の真下まで進むと
ハラハラと・・・真っ赤な花びらが降ってきた
「・・・・バラ?」
手のひらに落ちてきた花びらをのせてみれば
それだけでも香りの漂う深紅のバラ
なぜに俺の上から降ってくるのか
わからずに、ただその場に立ちすくんでいると
あの透き通るような声が俺を現実の世界に
呼び戻す・・・
「悪かったね、こいつ、悪ふざけしすぎたようだ」
そう言って鋭い視線をそいつに向ければ
さっきまでの威勢の良い態度は一変し
オドオドと視線を泳がせる
ゆっくりと俺の方に視線を戻しながらあの人が話かけて来る
「また会えたね・・・
しかし、こんなところまで来るなんて変わってる、君は・・・(笑)」
そう言うと、クックックと笑い
窓から、さっきの花びらの本体・・・
深紅のバラの花束を俺めがけて放り投げた
「それ・・・俺からのプレゼント、結構値の張るものだから
しばらくは綺麗に咲いていると思うよ、君に・・・似合っている(笑)」
慌てて受け取った瞬間に俺の手から
もう一つの青いバラの花束が落ちる・・・
「あっ・・・」
「あっ・・・」
薔薇・・・・
俺が逢えたら渡そうと決めていた青いバラ
あの人が俺に似合うと渡してくれた赤いバラ
同じ花を連想していたなんて
しかも・・・今日逢える確率なんて
ないに等しいのに
俺は・・・落ちた青いバラを拾い上げると
あの人に差し出す
「これ・・・あなたに逢えたら渡そうって・・・
決めていて・・・高くないのですぐに萎れてしまうかもしれませんが
よかったら・・・受け取ってください!!!」
「・・・マジか!」
ボソッとあなたの呟く声が聞こえた・・・
どっちの・・・マジか?なんだろう
ある意味、俺って結構やっちゃってる?
初対面もいいとこなのに、輪をかけて花を贈るなんぞ
気味悪すぎか?
俯き頭の上に差し出されたままの
俺の・・・青いバラ
受け取ら・・・ないかぁ~・・・
すると突然、あの人が大きな声で叫んだ
「潤!!!行ってきて、受け取ってきて、早く!」
えっ?・・・・
俺は、あの人の声の大きさと
あの人が受け取ってくれる嬉しさで
身体がピクンと跳ねた
と、同時に・・・
さっきのイケメンを「潤」と呼んだことに
ひどく動揺していた・・・
「潤・・・か」
どこから出てきたのか分からないくらい
いつの間にか俺の目の前に立つ
「潤」と呼ばれているそいつは、
俺から奪うように青い花束を取り上げると
チッ と舌打ちをして
苦々しい顔つきで俺を睨みつける
「花束・・・何回買いに行ったと思ってるんだよ(怒)
お前、来るの遅すぎ・・・でも、青いバラはあの人が
一番好きな花だから・・・喜ぶ(笑)」
ヘッ?
見る間に俺から赤いバラを一輪抜き、
そこへ青いバラを一輪差し込むと
ひょいと柵を飛び越え壁の隙間に消えていった
・・・・忍者か?
消えていった薄暗い壁を見つめていると
頭上からあの人が声降ってくる
俺の好きな声・・・





