俺はどうにか

なってしまったらしい

翔くんが出ていってしまう・・・

そう思っただけで

勝手に身体が動いていた





抑えられない想いが言葉を超える



何度も夢に見たその唇に

手を伸ばし閉じ込めていた闇を放出した


ゴメン・・・

消せなかった

翔くん・・・・



お願いだから・・・今だけでもいい
俺を受け入れて





欲しくて・・・・ずっと欲しくて
手を取る勇気もなくて・・・
募る思いに気が狂いそうになって
自分からも翔くんからも逃げて

だけど、誰も翔くんの代わりになんかなれなくて
ずっとしまっておくつもりだった
君への想い
闇でもがく想い
少しだけ光を当てて欲しかった
俺の闇は深くて君には重すぎる
でも・・もしかしたら
君が光を与えてくれるのなら
俺の中の闇は・・・・
消えるような気がしていた

翔くん・・・
翔・・・・



欲しい・・・君の心が欲しい
どうか・・・気づいて
ただ、目の前にいる君が全て・・・
止まらない放出された闇が君を欲しがっている

抱きしめる腕に力が入る
離したくないその一心で・・・


翔くんの腕が俺を引き寄せた
俺以上に力強く抱きしめるその腕に
儚い期待を寄せる

翔くん・・・・いいの?


弾力のある唇にそっと触れる・・・
鼻筋に添って唇を這わす

・・・・泪?

泣いてくれるの?
俺のために・・・・

伝わる泪を俺の口に含む
君の味がする


翔・・・
好きだ・・・・
あの時から
ずっと君を・・・・


夢中で君を探す

たどり着いた先には
甘く温かな君がいた
少しずつ君に触れ
俺の想いを注ぐ・・・

不確かな言葉はいらない・・・
君の熱がそれを語るから

迎い入れてくれた君と絡まり一つになる
疼きだす欲情が君をもっと欲しいという
紅く色めきだす首筋に唇を這わせ君の想いを拭い取る

君を見つめる俺の奥底にいる
もう一人の俺を
君は・・・受け入れてくれるだろうか
重なる唇に熱を帯びていく自分を抑えることが出来ないでいた