翔くん・・・泣いている
どうした?
ここにおいで・・・
涙を拭いてあげるから・・・
翔くん・・・
翔くん・・・
「・・・・翔・・くん?」
薄ら瞼を開けば
見慣れた後姿・・・
えっ?
辺りを見回す
あれ?俺・・・
ここって・・・俺ん家だよな?
なんでいるの?
翔・・・くん

「あぁ・・・ゴメン、勝手に上がらせてもらって
マネージャーとここまで運んだんだ
寝ちゃってたから・・・・(苦笑)」
「あっ、・・・そう、なんだ・・・」
そう言えば・・・翔くんの声が聞こえてきて
いい気分で眠っちゃったかも
・・・・・俺の家に翔くんがいる
なんか・・・不思議

起き上がろうとする俺を翔くんが止める
「智くん、今日はもう休んだほうがいいよ、
俺ももう帰るから」
「えっ?・・・」
帰る・・・
その言葉が一気に現実に引き戻す
そうだった・・・
俺何勘違いしてるんだ・・・
酔った俺を連れてきただけ・・・だろ
心なしか・・・
翔くんの雰囲気が違う
自然と動きを目で追ってしまう
上着に手がかかったとき
帰したくない!
そう思ったんだ・・・
「翔・・・くん、な、何か飲む?」
「えっ?・・・智くん、いいよ気遣わないで(笑)
せっかく早く上がれたんだから、ゆっくりやすんでよ」
「・・・用事、あるの?」
俺の今の精一杯の言葉・・・
こんな言葉しか思いつかない
もう少しだけ・・・ここにいて欲しい
その一言が言えない・・・意気地なし
智くん・・・
そんな不安気な瞳で俺を見ないでよ

俺・・・今気持ちを抑えるので
精一杯なんだ・・・
これ以上ここにいたら
また、前の時と同じになってしまう
それじゃ意味がない
智くんとちゃんと向き合えないと
意味がないんだ
抱きしめたい気持ちを必死で抑えて
智くんの視線からそっと外れる
俺を・・・追ってくるのが
分かる・・・
でも・・・今は帰るよ
智くんの中に俺がいた
それだけでも奇跡だ・・・
大切にしたい
今度こそ間違いたくない
だから・・・智くん
早く俺を・・・掴まえて欲しい
「予定は・・・無いよ(笑)飲むのが仕事だったんだから、
無理しないでいいから、ゆっくり休んで・・・智くん」
意図的に今度はあなたを「智」と呼んだよ
気が付いたかな?
上着を取り
少し顔の緩んだ智くんに
今日一番の笑顔を向けて玄関に・・・・
「あっ、鍵ポストにいれ・・・・・んんっ?」
振り向きそう伝えようとした瞬間
フワッと覆いかぶさる影に
いい掛けた最後の言葉は
俺の待ち望んだもので包まれ
言えなかった・・・・
どうした?
ここにおいで・・・
涙を拭いてあげるから・・・
翔くん・・・
翔くん・・・
「・・・・翔・・くん?」
薄ら瞼を開けば
見慣れた後姿・・・
えっ?
辺りを見回す
あれ?俺・・・
ここって・・・俺ん家だよな?
なんでいるの?
翔・・・くん

「あぁ・・・ゴメン、勝手に上がらせてもらって
マネージャーとここまで運んだんだ
寝ちゃってたから・・・・(苦笑)」
「あっ、・・・そう、なんだ・・・」
そう言えば・・・翔くんの声が聞こえてきて
いい気分で眠っちゃったかも
・・・・・俺の家に翔くんがいる
なんか・・・不思議

起き上がろうとする俺を翔くんが止める
「智くん、今日はもう休んだほうがいいよ、
俺ももう帰るから」
「えっ?・・・」
帰る・・・
その言葉が一気に現実に引き戻す
そうだった・・・
俺何勘違いしてるんだ・・・
酔った俺を連れてきただけ・・・だろ
心なしか・・・
翔くんの雰囲気が違う
自然と動きを目で追ってしまう
上着に手がかかったとき
帰したくない!
そう思ったんだ・・・
「翔・・・くん、な、何か飲む?」
「えっ?・・・智くん、いいよ気遣わないで(笑)
せっかく早く上がれたんだから、ゆっくりやすんでよ」
「・・・用事、あるの?」
俺の今の精一杯の言葉・・・
こんな言葉しか思いつかない
もう少しだけ・・・ここにいて欲しい
その一言が言えない・・・意気地なし
智くん・・・
そんな不安気な瞳で俺を見ないでよ

俺・・・今気持ちを抑えるので
精一杯なんだ・・・
これ以上ここにいたら
また、前の時と同じになってしまう
それじゃ意味がない
智くんとちゃんと向き合えないと
意味がないんだ
抱きしめたい気持ちを必死で抑えて
智くんの視線からそっと外れる
俺を・・・追ってくるのが
分かる・・・
でも・・・今は帰るよ
智くんの中に俺がいた
それだけでも奇跡だ・・・
大切にしたい
今度こそ間違いたくない
だから・・・智くん
早く俺を・・・掴まえて欲しい
「予定は・・・無いよ(笑)飲むのが仕事だったんだから、
無理しないでいいから、ゆっくり休んで・・・智くん」
意図的に今度はあなたを「智」と呼んだよ
気が付いたかな?
上着を取り
少し顔の緩んだ智くんに
今日一番の笑顔を向けて玄関に・・・・
「あっ、鍵ポストにいれ・・・・・んんっ?」
振り向きそう伝えようとした瞬間
フワッと覆いかぶさる影に
いい掛けた最後の言葉は
俺の待ち望んだもので包まれ
言えなかった・・・・
