コトンッ

物音で浅い睡眠から目覚める
酒を煽ってそのまま眠ってしまっていたのか
テーブルには散乱したビールの缶が転がっている
ふと目を凝らすと暗闇に立つ人影
ゆらゆらと近づいてくる
誰?
頭がうまく働かない・・・状況が認識できない
目で追うその影は俺の目の前でいったん止まる
動けない・・・・
あり得ない光景に目を見張る

俺の上に
その影は覆いかぶさり
胸元に顔をうずめると
そのまま優しく俺を抱きしめる
名前を呼ぶ小さな声に
泪が溢れてきた
引きずってきたブランケットを
細く綺麗な指が引き寄せる
安心したのか寝息を立てはじめた
・・・・・智く・・・ん?
俺の腕は・・・あなたを抱きしめてもいいの?
規則正しいあなたの鼓動とは逆に
俺の鼓動は乱れ・・・狂う
宙を彷徨う置き場のない俺の腕は・・・
振り下ろす先を選べないでいた
抱きしめてしまえば
俺はもう止められないだろう
それはすなわち・・・
俺を知らないあなたを抱くことになる
それをあなたは受け止められるはずがない
苦しい・・・こんなに近くにいるはずの
あなたが遠すぎる・・・・
「・・・クッ・・・」
嗚咽を抑えるたびに俺の胸が跳ねる
それが何度か続いたときだった・・・・
「・・・・翔・・くん?どうした?」
ゆっくりと俺を見上げるあなたの顔を見たとき
どうすることも出来ない程
想いが溢れ・・・・
あなたを・・・・
抱きしめてしまった・・・・・
子供をあやすかのように
優しく俺を包みこむ・・・

ぬれた頬にあなたの唇が這う
その唇は跡をたどり・・・・
俺に届く・・・
乾ききった俺の口腔をあなたが潤す
これが本当のあなたなら
どんなにか嬉しいだろう・・・・
溢れる泪は止まらない・・・
後から後から・・・流れだし
二人の重なる口元にも流れ込む
ゴメン・・・智くん!
もう限界だった
力いっぱいあなたを引き寄せて
その唇を塞ぐ・・・

物音で浅い睡眠から目覚める
酒を煽ってそのまま眠ってしまっていたのか
テーブルには散乱したビールの缶が転がっている
ふと目を凝らすと暗闇に立つ人影
ゆらゆらと近づいてくる
誰?
頭がうまく働かない・・・状況が認識できない
目で追うその影は俺の目の前でいったん止まる
動けない・・・・
あり得ない光景に目を見張る

俺の上に
その影は覆いかぶさり
胸元に顔をうずめると
そのまま優しく俺を抱きしめる
名前を呼ぶ小さな声に
泪が溢れてきた
引きずってきたブランケットを
細く綺麗な指が引き寄せる
安心したのか寝息を立てはじめた
・・・・・智く・・・ん?
俺の腕は・・・あなたを抱きしめてもいいの?
規則正しいあなたの鼓動とは逆に
俺の鼓動は乱れ・・・狂う
宙を彷徨う置き場のない俺の腕は・・・
振り下ろす先を選べないでいた
抱きしめてしまえば
俺はもう止められないだろう
それはすなわち・・・
俺を知らないあなたを抱くことになる
それをあなたは受け止められるはずがない
苦しい・・・こんなに近くにいるはずの
あなたが遠すぎる・・・・
「・・・クッ・・・」
嗚咽を抑えるたびに俺の胸が跳ねる
それが何度か続いたときだった・・・・
「・・・・翔・・くん?どうした?」
ゆっくりと俺を見上げるあなたの顔を見たとき
どうすることも出来ない程
想いが溢れ・・・・
あなたを・・・・
抱きしめてしまった・・・・・
子供をあやすかのように
優しく俺を包みこむ・・・

ぬれた頬にあなたの唇が這う
その唇は跡をたどり・・・・
俺に届く・・・
乾ききった俺の口腔をあなたが潤す
これが本当のあなたなら
どんなにか嬉しいだろう・・・・
溢れる泪は止まらない・・・
後から後から・・・流れだし
二人の重なる口元にも流れ込む
ゴメン・・・智くん!
もう限界だった
力いっぱいあなたを引き寄せて
その唇を塞ぐ・・・