ほろ酔いの瞳は、40年分の答えを求めていた。

聞けば、私が転校した後…
私と彼がキスしてたらしいと言う噂が流れたと言う。

「私は言ってないよ。だってあなたに告白もしてないし、付き合ってもいない。私の想いなんて、あなたに知られてなんて思ってなかったもん」

少し黙ったあと、彼は言った。

「…あれ、多分あの時の彼女が、流したんじゃないかな」

その夜、私たちはバーに移動した。

酔いが回る頃、ふと彼が言った。

「……好きだった。あの頃ずっと」


「私も……」



        続く…