ボタニカ 朝井まかて


カバーは明るくかわいいし、中の本も線描きのイラストが素敵です



日本植物学の父 と呼ばれている"牧野富太郎"の生涯を描いた小説。

どれも実在の人物の名がそのまま出てくるので、かなり調べて書かれたもののようです。


私が牧野を知ったのは、"牧野植物図鑑"を持っている主人公が出てくる漫画だったかと。高い本だけど欲しかったのよねみたいな。私の記憶では吉野朔実の話で。いや、もしかしたら四国出身の彼のいる先輩の話だったのかも。その後図書館で植物図鑑借りる時はまず牧野植物図鑑を借りていましたね〜。



ところで、この牧野富太郎さん、思ってたイメージではない。植物オタクで研究肌で、人と話すのがあまり得意でない人かと思っていたら全く違った。

勉強ができて、それを学歴のために学び直したりすることを嫌い、小学校も知ってる内容ばかりだとやめてしまう(江戸時代からの塾で学んでいた)。政治活動も中心で声を上げるようなタイプ。その後の大学での入学だったり手続きだったりも全て自分のしていること、やりたいことが優先されて突っ走る。造り酒屋の子だからお金も使いたい放題だったのがだんだんそれも使いすぎで借金まみれになるも逃げて家をかわる。あまり酷すぎて途中読み飛ばしそうになるところもありました。救世主が現れてもその関係は⁇


もーほんまにこんな人身内におったら困るわ。


でもこの家の娘たち、離婚して帰ってきて父親を手伝う。この父を見て暮らすと、こんな自由な人いないからその暮らしが恋しくなるんでしょうね。