気象さんのBLです。
ご理解のある方のみお進み下さい。
❤💙(SO)
【❤️side】
その日は明らかにおかしかった。
何がって上手く言葉にまとめることはできないけど、
俺の目に映る貴方はいつもの貴方ではなかった。
「ねぇ、今日体調悪いでしょ」
💙「······え? おれ?」
きょとんとした顔をして俺を見つめ返す智くん。
今はVSの収録に雑誌のインタビューと、5人での今日の仕事を全て終え、他の3人は早々に帰宅したため2人きりの楽屋だ。
そういえばいつもなら仕事が終わってすぐ帰宅の準備をする智くんなのに、今日はなんだか随分と緩慢な動作で荷物をまとめていた。
そのせいか他3人が帰宅した後だというのに、彼はまだ決して多くない自分の荷物をまとめ終えていなかった。
「そう、あなた。もしかして熱ある?体温計あったっけ······」
そういって楽屋をうろうろ探し···もとい散らかし始めた俺を見て
💙「しょおくんの気の所為だよ···おれふつうだよ?」
自分のおデコに手を当てたり体をぺたぺた触りながら、心なしか普段より蕩けた視線で俺を見つめ返す。
「普通じゃないよ、顔赤いし、さっき手握ったとき少し熱かった。
······体温計ないなあ、誰か持ってるかな·········俺ちょっと探して」
そう言ってドアに手をかけた、そのとき
💙「やだ」
きゅ、と上着の裾を握られた。
「·········え?あの、やだ、とは······?」
普段あまり·········というか全くワガママを言わない智くんの、ハッキリとした嫌という感情をぶつけられ素直に驚いてしまい、歯切れの悪い口調でその意図を問う。
ドアにかけた手を離し、智くんと向かい合うように体勢を変え、表情をうかがう。
💙「············やなの」
「······なに、が?」
💙「············せっかく······」
「······ん?」
💙「·········いま、ふたりっきり、なのに······どっか行っちゃ、やだ······」
最初こそしっかりと目を合わせながら話してくれていたが、照れくささからか最後の方は視線を泳がせ、伏し目になりながら握っていた俺の上着の裾を きゅ、と握り直した。
表情は読み取れないが、少し頬も紅潮しているように見える。
いじらしい。かわいい。好き。大好きだ。
多分こんな大野智、他の誰も知らないだろう。
いや知らなくていい。これからも。誰にも見せたくない。
気づけば華奢な腰に手を回し、ふわふわの髪の毛に顔を埋めていた。
💙「·········しょおくん···?」
「·········やっぱり天才だね、貴方は······」
💙「·········なにが······?」
俺を喜ばせる······と心の中でだけ唱えた。
意味がわからない、といった顔で垂れ気味の目を俺に近づける。
「·········なんでもない、それよりやっぱり体熱いよ、今日は早くあがろう」
💙「······ん·····················あ、」
「? なに?」
💙「しょおくん、もしかして、看病してくれんの?」
そんなきらきらした目で見られたら、ねぇ?
「お望みとあらば、なんでもいたしますよ」
💙「んふふ、ひつじさんみたい」
「しつじね、執事。それだと動物になっちゃうよ」
💙「え、おれ言ったよ、ひつじって、ひ・つ・じ」
·········言えてないけど、
「······うん、わかった、もう帰ろっか」
💙「え、なにそのてきとーなかんじい」
精一杯嫌そうな顔をしている(つもりらしい)。
「ん?何のこと?ほら帰るよ」
優しく腕を引っ張って立ち上がらせようとするが、
💙「んぇ······なんかやんなってきた······」
そう言ってソファから立ち上がろうとしない。
こういう天邪鬼なところは昔から変わらない。
そんなところも好きだけど、たまに本当に手を焼くときもあるから侮れない。
「ちょっとお、やめてよ、帰るんだから、ほら」
智くんに上着を着せつつ荷物をまとめはじめた俺を見て、
💙「·········なんか、しょおくんえっち···」
「はあ!? どこが!?」
と、突拍子もないことを言い出す智くん。
あまりの脈絡のなさに、思わず声が裏返りそうになりながら聞き返す。
💙「·········どこ、って············なんか、ふんいき·········?」
首を傾けながら俺を見上げてくる。所謂上目遣いというやつ。
ドラマやCMなんかで女優さんがしているのを見てもあざといな······くらいにしか感じないが、いざ自分の好きな人にされるとこうもくるものがあるのか、とどこか冷静に考える。
「自分でもわかってないのね·········
それらしいことなんてなんもしてないのにそんなふうに思うって、智くん絶対熱あるよ」
笑いながら靴を履かせ、(一応)変装用の眼鏡と帽子を被せる。
💙「···おれ、しょおくんの手すきなんだよね
キャスター始めるってなったときから、気使って手入れするようになって、どんどん綺麗になって······すっげ、すき」
そう言ってなぜか薬指と小指だけを絡めてきた。
「······そう?ありがとう·········でも俺は智くんの手の方が綺麗だと思うけどなあ」
智くんの手を握り返し、口元に近づけてちゅ、と音を立てる
💙「きれいとか、そうゆうんじゃなくて······
なんて言ったらいいかわかんないけど、俺好みっていうか············翔くんの手だから、余計、かもだけど」
さっきから煽っているのかこのひとは。
「···ん、ちょっと恥ずかしくなってきたからやめよ、そろそろ帰ろう?」
あらかたの準備が終わったので再び智くんを立ち上がらせようとする。
💙「·········翔くん、今日看病してくれるんだよね?」
今度は素直に俺につかまりながら立ち上がってくれた。
「え?そのつもりだけど·········」
何かあるのかと思い、智くんの顔を覗き込む。
💙「···じゃあ、泊まってく?」
珍しく、智くんから俺の方に顔を近づけてきた。
「······さっきから思ってたけど、誘ってる?」
智くんの頬にそっと触れてみる。
💙「·········そうだよっていったら、怒る?」
首を傾け、頬に触れている俺の手に自分の手を重ねてきた。
「············顔がにやけて困る」
💙「翔くんへんたい」
俺の大好きなふにゃっとした顔で無邪気に笑う。
「そうだよ、だから今日はやめてって言ってもやめれないかも」
💙「やっぱり泊まらなくてもいいよ」
急に真顔になる智くん。
「もうマネージャーに連絡したから。明日智くん午後からだし、今日はゆっくりできるね」
これでもかと言う程のアイドルスマイルを向け、おでこをくっつける
💙「行動力おばけ···」
若干引いてる様子も伺えるが、ここは無視する
「褒め言葉です、ありがとう」
車のキーを確認し、メンバーにも連絡しておく。
そしてそこで俺にとっては朗報、智くんにとっては悲報の知らせを受け取る。
「······智くん、あした貴方オフになったらしいよ」
💙「························えっ!?」
「ちなみに、明日俺もオフなんだよなあ」
💙「·········いや、あの、しょおく」
「今夜は寝かせないぞ♡」
💙「勘弁してえ」
2021.03.01 加筆修正
生きてます。
お久しぶりです、とウふです。
何も言わず突然消えてすみません。
私生活······主に大学(無事に卒業しました)と仕事のことで忙しく、ぱったり更新できずにいました。
2年ぶり(?)に読み返してみたら文章力語彙力ともに乏しく、支離滅裂すぎてひっくり返りました。
時間を見つけて他の小説もちょびちょび直していけたらな、と思っています。
本当はこのネタももう少し深掘りしたいのですが、それはまたの機会に。
Kissから〜も、ネタ自体はもう結末と伏線回収など諸々のことは決まっているのですが、如何せん5人全員出てくるためテンポが遅いわ会話が難しいわで、自分の力不足をひしひしと感じています。
納得のいく形で終われるよう、もう少しお時間いただくことになりそうです。
このお話を手直しするにあたり、以前までの作品の感想を送ってくださった方がいました。
普段あまり人から感想をいただく機会がないので、本当に嬉しかったです。ありがとうございます。
まだまだ油断出来ない状況ですが、皆様どうかお体に気をつけてお過ごしください。
とウふ