言葉は力 | フィーリングメッセージ

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今日はちょっと長文ですm(_ _)m

だいぶ前によく読書をしていた時期がありました。アマゾンにもいくつかオススメレビューを書かせてもらったとその時の記事を読むと、何か自分で書いた気がしないほど、読書から離れてる自分を感じます。

そういう意味では、読書に夢中になっていた時期があったから、多少なりとも言葉とイメージ、想像力を鍛えることができたんじゃないかと思っています。
さて、そんな読書が好きだった頃にピックアップしたコトバをご紹介します(^-^)/








論理というものがきちんと通っていれば、

後に振り返って

いかに非道に思えることでも、

なぜか人間は

それを受け入れてしまうのです。(P.21)





弱肉強食に徹すれば、

組織は確かに強くなるでしょう。

しかし、いま申しました通り、

社会は非常に安定性を失う。

アメリカが良い例です。

アメリカの人口あたりの弁護士の数は、

日本の二十倍です。

また精神カウンセラーの数が

五十倍とか六十倍とか言われております。

競争社会を徹底すると、

そういう人々を

大量に必要とする社会になる

ということです。(P.26)





論理の出発点を選ぶのは論理ではなく、

情緒や形なのです。(P.51)





論理は重要であるけれども、

出発点を選ぶということは

それ以上に
決定的なのです。

(P.53) 






すなわち平等な競争が

貧富の差という結果の不平等を生み、

それが機会の不平等を生んでいるのです。

平等が不平等を生むということです。

結局、神は

自由も平等も与えなかった

ということです。

もちろん民主主義、自由、平等には、

それぞれ一冊の本になるほどの

美しい論理が通っています。

だから世界は酔ってしまったのです。

論理とか合理に頼り過ぎてきたことが、

現代世界の当面する

苦境の真の原因と思うのです。(P.94)






美的感受性や日本的情緒を育むとともに、

人間には一定の精神の形が必要です。

論理というのは、

数字で言うと

大きさとか方向だけで決まる

ベクトルのようなものですから、

座標軸がないと、

どこにいるのか分からなくなります。

人間にとっての座標軸とは、

行動基準、判断基準となる精神の形、

すなわち道徳です。(P.116)




情緒や形を育てる主力は読書なのです。

(P.147)






美しい情緒や形は

「人間としてのスケールを大きくする」

(P.148)





このように知識や技術は蓄積する。

しかし、

人間としての賢さとか、

情緒力は一代限りです。

したがって、

論理と合理のみに頼っている限りは、

歴史的に証明されたごとく、

戦争をやめることはできません。

(P.154)





精神に「対立」が宿る限り、

戦争をはじめとする争いは

絶え間なく続きます。

日本人の美しい情緒の源にある

「自然との調和」も、

戦争廃絶という人類の悲願への鍵となる

ものです。

(P.157)




識字率が高いということは、

読書文化が発達しているということです。

金儲けにはまったく役に立たない読書に、

国民は愉しみを見いだしていたのです。

(P.176)






日本は品格ある国家であったが故に、

植民地にならずに済んだのです。

このように、 

文化度が高いこと、

あるいは国家に品格があるということは、

防衛力にもなるということです。

(P.179)





確固たる防衛力は、

隣国への侵略力にも転じかねない

ということです。

だからこそ一層、

美しい情緒と形が必要なのです。

(P.186)






天才が輩出するためには、

役に立たないもの精神性を尊ぶ土壌

美の存在脆く心などが必要です。

市場原理主義は、

これらをすべてずたずたにします。

(P.190)




~国家の品格/藤原正彦(著)より~




今、又吉さんの火花が芥川賞候補に選ばれて、注目されてますね(^-^)/又吉さんは、いいともの時から本好きでコーナーをやっていたりしてましたが、42万部も売れてるらしいです。名前がいくら売れてるからって、すごいですよね。

いいともの最終回で又吉さんが、タモリさんにスフィンクスってあだ名をつけてもらったことが嬉しくてって語っていたのですが、タモリさんは、又吉さんの可能性、才能を雰囲気でスフィンクスにも似た不思議な力を秘めていることを長年の経験から感じていたのではないかと思います(^o^)/

そもそも又吉さんって、最初に借りたアパートの番地がまさにあの太宰治が以前住んでいた住所とほぼ同じだったとある番組で語っていましたが、これこそ、才能が才能を呼んだというか、引き寄せられたような感じがしてしまいます。

火花自体は読んでないので、何とも言えませんが素晴らしい文学が生まれる土壌、そしてそれらに敏感に多くの方が反応して理解できる日本という素晴らしい国がここにあることって素敵だな~と改めて思いました。(^o^)/

文学や芸術の作品は直ぐに傑作や大作が生まれることはないのかと思いますが、日々の積み重ねだったり、感性を磨いていくことが平和な日々に続くことを願いますo(^_-)O