出てこない
出てこない
詩の文が出てこない
なんて書けばいいのか全然わからない
先生がいう
自分が思うがままをそのまま書けばいいって
そういうけど
余計に何がなんだかわかんない
頭が真っ白になっていく
ああ、もう、わかんない と叫びたくなる
考えれば考えるほどわからない
だんだんイライラしてくる
ああ、今思っていることを言葉にすれば
詩になるんだ
なーんだ簡単じゃん
ああ、これでいい
できたんだ私の詩
詩のボクシング 声と言葉のスポーツ/楠かつのり(著)P.148 立石小学校五年生「キャラクター5SP」チ-ムの詩 『出てこない』
より抜粋~
ハートフルフィーリングマイラブ☆444+118☆
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人に言われた言葉を自分の言葉にするのに必要なのは『気づく』こと・・・こうすればいいのか!?という体験、ひらめきのような感覚を素直に表現されていて、脳が働いているというのはこういう状態を表わしているんじゃないかって思いました。
また、他人を意識して、自分を表現することってかなり難しいものだと思います。ある意味で、詩というものが『主観』というものを大切にして成り立っていることが分かります。
ヤクルトの古田敦也選手兼監督は、バッターボックスに立って集中すると外からの音が全く聞こえなくなるとおっしゃっていましたが、そういう感覚を研ぎすますことで生き生きとした詩が生まれるような気がします。
最近の自分を振り返ると、何を書けば今までと違う自分になれるのか、悩んでいました。書きたいことが思い浮かんでは否定して、逆に自分に戻れなくなっていたようでした。そんな時に、ああまずは、自分が感じていることを素直に書くことがなによりも大切なんだとそう感じさせてくれる潔い詩に出会えて心のヒモを緩めてもらえた気がしました。