ジェラミイのブログ

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五輪柔道にもいろいろあるが、私が気になって夜も眠られなくなったのは、最初のほうの審判の誤審「マテ」を無視されて、スペイン人の日本人への首絞めが続行したケース

 

よく知らないゲームの良く知らないプレイヤーたちのもめごとなので、本来なら無視するべきところなのであるが、あまりにもSNSでバズっているのでついつい気になって沼ってしまったのである

 

事実としてわかっているのは

スペイン人選手が日本人選手の上になって抑え込もうとしていた

このままでは膠着状態で埒があかないと思った南米人女性審判が「マテ」をかけた(相撲でいうところの水入り的なやつか?)

スペイン人は「マテ」を無視して首絞めを続行して日本人を落とした(1本勝ち)

スペイン人が主張するには「マテ」が聞こえなかったので故意ではないと

しかし多くの視聴者は「マテ」が聞こえていたのに、未熟な審判の誤審があきらかだったので無視して試合を続行したのだろうと

推測した(「マテ」がかかった時点ですでに首を絞める技が決まっていたという説)

一方多くの日本人は、ちょっと身内びいきであるのかもしれないが、まだ完全に技はかかっておらず、膠着状態を整理するための「マテ」は誤審ではなく、それに従って日本人選手が対戦相手はまだ全力で首を絞めにきているにも関わらず、(審判が相手を制止してくれるのを期待して)戦うことをやめてしまった

しかし相手は攻撃の手をゆるめず、審判も制止せず、審判の命令に従って無抵抗状態の日本人選手は簡単に首絞め技を決められてしまった

審判の命令に従ったせいで絞め落とされてしまった日本人が1本負けになってしまったのは納得がいかないと多くの日本人は思ったようである

なかには戦いの中で戦いを忘れてしまった日本人が戦士として武道家として未熟だとする意見も少しあったようである

抵抗するのをやめろという審判の命令よりも、まだ全力で首を絞めにきている敵対者の行動を優先して抵抗を続けるべきであったと、

敵対者が攻撃をやめたのを確認してから、抵抗をやめるべきであったと

たしかに戦いというのはそういうものだとは思う

しかしこれは本当のケンカじゃなくてスポーツという遊びなのだから、審判の命令に従うのは当然な気もする

とはいえやはり相手にマウントをとられて攻められ続けている弱い立場だということを考えれば、もうちょっと用心深くても罰は当たらないなとも思う

 

スペイン人選手と南米人女性審判がともにスペイン語話者だという理由だけで、この二人はグルだ、日本人はそもそも強くてねたまれているのだからハメられたんだと陰謀説をとって怒っている日本人もけっこういたようである

しかし陰謀説を採用していいのなら、マウントをとられて攻め続けられている日本人選手をズルして助けようと審判が抑え込み技がちゃんと決まっているのも関わらず「マテ」をかけようとしたのだというのもありだから微妙だ

技がかかっていたにもかかわらず審判の「マテ」にスペイン人選手が素直に従って抑え込みを止めて勝機を逸したとしたら、スペイン人びいきの筋が、日本人と審判女性がグルだズルだと陰謀論クレームをつけられてしまうケースである

当たり前のはなしだが、スペイン人と審判が裏でつながっているとか、審判が日本人に買収されているとかいう根拠のない陰謀論はとりあえずは無視するべきである

 

結果として公式の見解として確定したことは

 

膠着状態をリセットしようとした審判の「マテ」は誤審であった

審判の目には膠着状態に映った状態はすでに絞め技が決まっていた

審判の「マテ」コールはスペイン人の耳には届いていなかった

日本人の耳には「マテ」コールが聞こえていた

日本人選手が脱力した原因が、審判の「マテ」に従ったものなのか、絞め技によって意識が遠のいただけなのかは不明

日本人は絞め技によって戦闘不能状態になった(1本負け)

 

審判の誤審が原因で決まっていなかった絞め技が決まってしまったのであれば1本負けの責任は日本人選手ではなくて審判にあることになる

この場合はノーコンテスト、試合やり直しが妥当だろう

しかし公式とスペインの柔道ファン、サポーターの見解は、すでに技が決まっていたとするものなので、偶然の幸いでスペイン人選手の耳に「マテ」が聞こえていなかったため無事試合は続行されて、正しい結果になったとするものである

もしもスペイン人選手が誤審「マテ」コールに従って、決まっている技をといてしまっていたら、ちょっと面倒なことになっていたということである

スペイン人選手の立場で考えれば、そもそもちゃんと技がかかっていることを自覚している、つまりは今は「マテ」がかかるような膠着状態にはないと自認しているわけで、今の状況で「マテ」コールがかかることなど予想できないわけだから、審判の「マテ」が意識に届かなかったのもわからなくない

審判が「マテ」のあと攻撃をやめないスペイン人を制止しなかったのも、審判が自身の「マテ」がすぐに誤審だったのであれば、膠着状態じゃなかった、絞め技がちゃんと決まっていることに気づいたのだとしたら、筋の通った説明になっている

ちゃんと技が決まっていたのであれば、「マテ」誤審があってもなくてもどっちにしろ勝負は日本人の負けで決まっていたので、「マテ」誤審があっても試合は成立しているという理屈なのだろう

 

柔道は中学の授業でちょっとやったことがあるだけなので私はよくわからないのであるが、たぶん絞め技が完全に決まっているのであれば、もう下にいる人は助からないのである

逃げ出せるとしたら、それはまだ技が決まっていない膠着状態だということだろう

絞め技が決まった場合、すぐに脳に酸素がいかなくなり気絶するのは時間の問題なので、審判はそれが確認できた時点で「マテ」ではなくて「1本」を宣告しなくてはならないところなのではないだろうか

誤審をした審判が日本人に謝らなくてはならないのは、早く「1本」と宣告して日本人を負け試合から解放しなくはならないところを、適切な判定ができずに気絶するまで苦しみを6秒間ほど長引かせてしまったことだけなのだろう

日本人選手側のクレームに対する審判団側の強気な態度をみて、そう私は感じた

 

日本人選手も気持ちを切り替えるのが異常に早かったし、試合後はスペイン人選手とわだかまりなくやりとりができているようだし、やはり事実はそういうことだったのかもしれない

審判が1本負け宣告される状況を誤審で「マテ」をしてくれたので、やったラッキーと思ったのもつかのまやっぱり負けにされてしまったのでちょっと拗ねたけれど、最初から負け試合だったので実際にはなにも損をしていないので、すぐに気持ちも切り替えられて敗者復活戦で冷静に戦えたし、結局のところあの結果に納得できたのであろうと私は思った

そうでなかったらね、負け試合じゃなかったのに審判の誤審で1本負けにされてしまったのなら、絶対に納得いかないと思いますよ

金メダルと銅メダルじゃ全然価値が違うんだから

1位と3位じゃ小池と蓮舫くらいの違いがあるわけです

権力の頂点と無職ニートの分かれ目ですからね

 

ひょっとすると本当にそういうことなのに、正当なクレームのつけかたがよくわからない、もしくはクレームをつけることは悪いことだと思い込んでいて、耐えがたきを耐えての泣き寝入りなのかもしれないと思わなくてもないです

日本ではクレーマー=悪みたいなカルト的な教条傾向がありますからね

事実に基づいて論理的に抗議することは全然悪いことではないのですが、論理的に冷静に抗議するのが苦手な人が多いですよね

支離滅裂にヒステリックに抗議する系のクレーマーが多いように思います

戦いというのはなんでもそうだと思いますが、冷静さを失ったら負けです

論理構築が苦手だと、どうしても感情的に相手に訴えてしまって、相手にわかってもらえないですよね

対等な立場な人が相手だと、非難的な感情、ネガティブな感情で相手に接すると、当然相手からもネガティブな感情で返されてしまいますから

自分の保護者的な立場の人であれば、ネガティブな感情も海のような深いやさしさで受け止めてもらえるのでしょうが、対等な立場の他人、下の立場の人はそうそう甘やかしてはくれないものです