■鈴木康昭代表
燃費を稼ぐ走りだったので、ドライバーはとてもフラストレーションが溜まっていたと思いますが、作戦も良かったし、燃費もタイヤもバッチリだったんですけど……。非常に悔しい展開になってしまいましたね。サーキットのレイアウト上、左前のタイヤは厳しいだろうというのは想定していたんですが、まさかパンクしてしまうとは。
そんな中でもポイント圏外から復帰して2ポイントを取ることができたのは、谷口&片岡選手というドライバーだからこそでしょう! これからもしぶとく生き残っていきますよ!
■大橋逸夫監督
実は作戦は2種類くらいしかなくて、燃料とドライバーの規定周回数の問題をどうするかなんです。1stスティントを引っ張って、2ndをある程度伸ばして、3rdはショート(少ない周回数)、みたいな作戦もありました。これだと、様子を見つつタイヤ無交換もありだな、とか思ってたんですけど、1stスティントで予想外にロスが大きかったので、早めにピットに入れました。次の片岡選手にはタイヤをいたわりながら多めに走ってもらって、最後の谷口選手に繋ごうかと思ったんですが、予想外のパンクが起きてしまいましたね。後のことを考えると、ガソリンも周回数もギリギリでしたが、あそこでピットに入れるしかなかった。
ただ、パンクがあの周(59周)よりも前に起きていたら、ピット回数は確実に増えていたと思います。富士スピードウェイをパンクしながらほぼ1周走ったのに、クルマが壊れなかったのは良かったですね。大きい不運があったけど、小さな幸運に助けられる。そんなレースでした。
■片山右京スポーティングディレクター
ペースは悪くなかったし、全体的には周りと戦えていたと思います。序盤に混乱に巻き込まれてしまいましたが、ピットインのタイミングもピット作業も早かったし、片岡選手がタイヤと燃料をいたわって走ってくれたので順位があれだけ(3位)上がりました。このままいけば3位は確定だったんですけど、トラブルが起きてしまい……。それでもなんとか谷口選手が頑張ってくれて2ポイント取れたのは、パンク後にポイント圏外に落ちてしまったことを考えると本当に素晴らしいことです。
パンクしていなければ3位、パンクしても9位という成績からわかるとおり、チーム力は非常に高いので、まだシーズンも始まったばかりですし、今後も取りこぼさないようにいきたいですね。
■谷口信輝選手
1stスティントは、これでもかっというほど他のクルマに飲み込まれてしまい、ある程度の覚悟はしていたのですが、予想以上に飲み込まれて順位が大きくダウンしてしまいました。その後も、コース上でオーバーテイクすることができず、なんでこんなに苦しいのかというくらい苦しい状況だったんですけど、作戦のおかげでなんとか3位まで上がることができて、片岡選手からバトンを受け取ったらなんとしてもこの順位を守るぞ! と気合いが入っていたんですが、その矢先に不運なアクシデントに見舞われてしまって。
幸い片岡選手がピットまで戻ってきてくれて、さらにクルマもパンク以外は問題なさそうだったので、そのままレースに復帰できました。なんとか9位でポイントを取れたというのは不幸中の幸いでしたね。レース後半でも燃料もタイヤも問題なかったので、タラレバを言えば3位はいけたんじゃないでしょうか。まあ、これもレースですね。次のセパンも作戦と粘りの走りで取り戻します!
■片岡龍也選手
パンクに関しては、乗っててそのような兆候がなかっただけに突然起きてしまってアンラッキーとしか言いようがないですね。1コーナーのブレーキを踏んだ瞬間にパンクして、そこから丸々富士の1周を走ったので、だいぶ周囲のライバルたちに置いていかれてしまって、ロスが非常に大きくなってしまいました。
作戦もきまってたし、自分たちのレース展開だったんですけど、神様が「まだだよ」と言っているのか、このような悔しい結果になってしまいましたね。応援していただいたミナサンには申し訳なかったですが、ただ、チームの強さは証明できたと思うので、次戦以降巻き返していきます!