★免疫力を高めるから「免疫草」――(3)


 そして「免疫力」を司どっているのが免疫細胞です。免疫力の第一防衛軍と呼ばれています。私たちにもなじみの深い「白血球」がそれです。白血球の仲間には、好中球、好酸球、マクロファージ、T細胞、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)などの種類があります。

免疫システム.gif      
 このうち、好中球、好酸球、好塩基球の三つを総称して「顆粒球」といいます。白血球の四〇~五〇%を占めていて、主に細菌退治を担当しています。

 ウィルス退治を担当するのは「単球」と呼ばれるマクロファージとリンパ球です。リンパ球はさらに「T細胞」と「B細胞」、「ナチュラルキラー細胞」に分かれます。「T細胞」はさらに「ヘルパーT細胞」、「キラーT細胞」、「サプレッサーT細胞」、「メモリーT細胞」の四種に分かれ、それぞれが重要な役割を担っています。そしてこれらすべての免疫細胞が絶妙のチームプレーを行ってウィルスを退治するのです。

 C型肝炎ウィルスなどのウィルスが侵入してくると、まずマクロファージが立ち上がります。マクロファージは、またの名を「大食細胞」、または「掃除屋」とも呼ばれています。異物を見つけるとこれに駆けつけ、どんな異物をも包み込み食べてしまう性質があるからです。

 病原体はもちろんですが、体内に侵入したホコリや病原菌の死骸、あるいは血管内に沈着したコレステロールなどの老廃物など、あたり構わず何でも食べ尽くします。まずちょっとした異物はすべて、マクロファージによって掃除されてしまうのです。

マクロファージ.gif
 いえ、マクロファージの働きはそれだけではありません。ウィルスが侵入してくると、「あ、これは〇〇組の連中だ。凶暴で手強いぞ!」と、免疫機能の司令塔であるヘルパーT細胞にサインを送ります。ウィルスの種類や量をチャンと認識して自分の細胞膜上に掲示するのです。



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