◆ステビア卵を組合の「特殊卵」の切り札に
【鶏卵 宮城県三本木町】
同養鶏農協は宮城県志田郡三本木町、同遠田郡涌谷町、
飼育数15万羽といっても巨大ではない。
そんな中、市場での競争の目玉は、価格以外では、
そこへ持ち込まれたのが、」畜産飼料会社「北日本くみあい飼料」の」もつステビアの情報だっ た。
鶏の餌は一日分を朝まとめてやるが、
黄身が箸で崩れず、おいしさもアップ、
1 生臭さが薄らいだ。
2 甘味を思わせるほのかな匂いがするようになった。
3 黄身の色が濃い黄色に、白身の色が深みのある白色になった。
4 さらに黄身は箸でもちあげても崩れないようになり、
11 肩凝りがなくなった、薬を飲まなくても便秘がよくなった、
以上、12もの効果があったのだ。鶏にとっても人にとっても、
【鶏卵 宮城県三本木町】
「宮城開拓養鶏農業協同組合」では、
99年3月から ステビアを導入することになり、
組合長の中村淳一さん(45歳)が
まずは試しにと100羽 の鶏の餌にステビア抽出液を混ぜて与え、
いい結果を出している。
鶏が元気になり、見違える ほどの卵を産むようになったのだ。
まだ数は限られているが、新鮮な“わけあり卵”が
毎日、 国道457号線沿いの組合事務所で直売され、
ファンを喜ばせている。
同養鶏農協は宮城県志田郡三本木町、同遠田郡涌谷町、
同柴田郡川崎町と仙台市に散在する 17人の農家で構成、
全体でいま15万羽の鶏を飼っている。
1日の産卵数は平均して飼育羽 数の7割で、
毎日ざっと10万5000個の卵を全長仙台営業所へ出荷している。
飼育数15万羽といっても巨大ではない。
50万羽、100万羽と飼育する企業的経営体も あるからだ。
しかも卵は物価の優等生といわれ激しい価格競争にさらされており、
中小業者の 経営は厳しさを増しているといわれる。
そんな中、市場での競争の目玉は、価格以外では、
放し飼い卵、朝取り卵、ヨード卵などの
「特殊卵」で、同養鶏農協でも他と差別化できる
特殊卵を何かつくりあげたいとずっとそのネタを探していた。
そこへ持ち込まれたのが、」畜産飼料会社「北日本くみあい飼料」の」もつステビアの情報だっ た。
「豚や牛で大きい効果を上げている」
「ステビア卵と銘打って高級卵として売れるのではな いか」
という話に組合長の中村さん(三本木町)が飛びついた。
“特殊卵”を探していたアン テナがピピッと反応したのだ。
「ステビア卵でイケそうだ。オレがやってみる」とまずは
100 羽(計2万羽をケージ飼育中)で試してみることになった。
鶏の餌は一日分を朝まとめてやるが、
その餌に1羽10mlのステビアエキスをまぶして与え ることにした。
一週間もすると、効果が現れた。
黄身が箸で崩れず、おいしさもアップ、
鶏の死へい率は激減
まず、卵それ白体につぎのような変化があった。
まず、卵それ白体につぎのような変化があった。
1 生臭さが薄らいだ。
2 甘味を思わせるほのかな匂いがするようになった。
3 黄身の色が濃い黄色に、白身の色が深みのある白色になった。
4 さらに黄身は箸でもちあげても崩れないようになり、
白身は身が締まった。
5 その味は、ほんのり甘く、コクがあり、
5 その味は、ほんのり甘く、コクがあり、
昔の卵の味を思い出させる、卵本来のおいしさとなった。
6 殼が固くなり、殼の厚さも増した感じ(まだ計測していないが)。
7 日もちがバツグンによくなった
6 殼が固くなり、殼の厚さも増した感じ(まだ計測していないが)。
7 日もちがバツグンによくなった
(一四日間の賞味期限の表示が義務づけられたので、
日もちはあまりうたえないが)。
これらの傾向は日数が経つほど明確になった(1ヶ月ほどでほぼ定着した)が、
黄身が箸 でもちあげても崩れず、
味にコクがあって卵本来のおいしさがある卵〃とは、
なんと食べたい 欲求をそそられる卵なのだろう。
変化はまだある。鶏自体の変化だ。
8 顔色がよくなった。トサカの赤色も濃くなった。
9 健康になり、100羽とも一度も風邪さえひいていない。
10 餌を食べないなど
9 健康になり、100羽とも一度も風邪さえひいていない。
10 餌を食べないなど
さまざまな体の不調で死んだ鶏が一羽いたが、
通常100羽の群では5、6羽が死ぬので、
鶏の死へい率が激減したといえる。
死へい率については、ステビア使用九か月間(99年3~12月)のデータだが、鶏が健康 になるという全体的な傾向から見ると十分うなずける、すごい数字だ。
この卵を食べた人の、体調の変化も挙げられる。
この卵を食べた人の、体調の変化も挙げられる。
11 肩凝りがなくなった、薬を飲まなくても便秘がよくなった、
という消費者からの声が数多くある。
12 毎朝一個食べており、二日酔いをしなくなった
12 毎朝一個食べており、二日酔いをしなくなった
(これは中村組合長の体験)。
以上、12もの効果があったのだ。鶏にとっても人にとっても、
まさに「医食同源」の話で はないか。
組合長は「ありもしないことを誇張しても、
卵が売れるようになるものではない」 といいつつ、
遠盧ぎみにこれらの12点を指摘したことをつけ加えておこう。
100羽の産卵率は平均85%という。
毎日ざっと85個の卵は、「新鮮たまご」の幟を立 て、
加美郡色麻町の組合事務所で直売しており、
10個350円のステビア卵(普通卵は10 個180円)は
「安くておいしい特殊卵」として近所の人や
観光客などに人気だそうだ。
卵の ケースにはステビアについての説明パンフを入れている。
今後、「ステビア卵」というブラン ドをどう使っていくか検討中だ。
組合のつぎの目標は、5000羽(鶏舎一棟)でのステビア使用。
それには、ある程度の販 路の見通しを立てないといけないが、
消費者の評判に力を得た組合長は「商機を逃さないよう に」
と張り切っている。