こんにちはStepです。
これまでピアノが苦手な先生方に向けて色んなお話をしてきましたが、
本日はいよいよ最終回です。
 
「人は気持ちで動くもの」ですが、
今回は先生方に一度、自分自身を見つめていただき
ピアノのみでなく、今回のお話が、これから子ども達と接していくヒントになれば...と思います。
 
■第10回 ピアノの練習とメンタリティー■
 
なぜピアノを始め、スポーツや勉強、日記や家計簿をつける・・・など
毎日コツコツと続ける事が嫌になるのでしょう・・・?
 
答えは「楽しくないから」
その一言に尽きます
 
脳の中に偏桃体という1.5㎝ほどの部分があり、この偏桃体が感情を決定しているのですが、ピアノの練習を自分なりに考えて頑張っているのに、なかなか上手くいかず
「練習しても止まる」「弾けない」とネガティブな感情ばかりがインプットされると
「ピアノの練習しなきゃ・・・」
と思うだけで偏桃体がネガティブな気持ちのスイッチを押すのです
 
ただ「練習しても止まる」「弾けない」
という気持ちに関しては、残念ながら一瞬で払拭する魔法はありません。
 
ですので、ブログでの概要的な内容でしたが、これまでシリーズでお伝えしてきた事を
まずは
 
「感情を入れず、無感情で」
 
やってみて(愚直に!)

それを数日続けて(ここの入り口は頑張りましょう!)
 
ぜひ、その数日後の自分の中での化学変化を体感していただきたいと思っています。
これはピアノのスキルよりも自分自身の気持ちの変化を体感していただきたいのです。
 
「やってもやっても結果が出ない」という虚しさやストレスは不本意ながら自分で自分自身の自己肯定感を下げる為に労力を使う事になります。

「自己流は事故る」
 
という言葉を聞いた事があるのですが、
うまくいかないのであれば方法や考え方を変えない限り、何も変わらないばかりか、
やればやる程、偏桃体がネガティブな方へスイッチ押し続ける事になります。
 
何事もスキルを身に付ける事は始めから思い通りにならないのは当たり前!」

「ピアノではなく、この始まりの「心の修行」を乗り越えれば違う自分になれる!」

くらいの勇気を持って自分自身で自分の背中を押しましょう。

だって誰も手伝ってくれないのです・・・。

気持ちは自分で持っていくしかないのです・・・。
 
第6回の「部分練習は欠かせない!」
 
でお話しした数え玉を活用したり
 
第8回の「ローマは一日にしてならず ~練習の習慣化~」
 
でお話した練習した日はカレンダーにシールを貼る・・・など
 
自分の気持ちを持っていく方法の一つですね。
 
もう一つ大切な事があります。

練習環境です。

まずピアノの練習中に携帯を触るのは止めましょう。
マナーモードに切り替えて出来ればバイブレーションはオフに!
 
何故ならバイブレーションが鳴ると練習に集中しない事は
取り組む前から分かり切っていますよね?
 
15分だけ我慢しましょう。
 
それから
自宅でピアノを練習する際、ピアノの上に本が山積みになっている」とか
 
「観たいドラマがある為、TVを付けたままピアノの練習をしている」
 
という先生方がいましたが、
どうしても観たいTVは短時間でも録画して
欲望を断ち、15分間だけはピアノに集中しましょう。

電気コードやヘッドフォンに手間取るのであれば、延長コードを買ったり、
ヘッドフォンを直ぐ手に取れるようにフックに掛けたりし、
 
「練習しよう!」
 
と思った3秒後には練習がスタート出来る環境づくりも行いましょう。
 
何しろ、ピアノを毎日練習なんて、
今までやっていない事なのですし、
TVや携帯を観る時間も減るし
労力と勇気が必要なのは当然です。

でも最初の入口の「心の修行」を目的としたピアノの練習を数日間そうやって乗り越えると、実際に弾ける部分は増えてくるので
偏桃体も少しずつポジティブな方にスイッチを押していくようになります。
 
「頑張った後には必ずいい事がある」
 
とよく言われますが、
この様なお金で買う事の出来ない喜びや達成感を得ると、他の事もポジティブに取り組む様になり、階段を一段上がってこれまでとは違う景色が見えたり、気付いたりする事でしょう。
 
 
また言葉は良くも悪くも「自己暗示」をかけます。

これを利用して

「弾けなくてもたった15分で止めていいんだから簡単!」

「一日で最後まで弾けるようにならなくてもいい!」

「必ず出来るようになる!」
 
「出来る!出来る!」

と感情を込める必要は無いので、
 
何回も声に出して自分に言ってあげましょう。
 
筆者の知り合いの20代の男の子は何かをやり始める時
 
「とりゃー!」
 
と言ってから始めていて、私も真似してみましたが、
戦隊ヒーローみたいにキリリと気合が入り、実は筆者も時々、一人で
 
「とりゃー!」
 
と言ってから仕事に入る事があります(笑)
 
そしてその日のピアノの練習が
 
間違っても、止まっても

「わ~!頑張ったね~、私、やるじゃん!」

「携帯も触らず練習するなんてカッコいい!」
 
とこれまた言葉に出しましょう。
 
最初は信じられないかもしれませんが、
やってみた人は
 
「心の持って行き方って、こんなにシンプルな事なんだ」
 
と、楽しくなってくる事でしょう。
 
そしてこんな風に頑張って継続していく内にピアノもスキルアップしていきます。

園で演奏する曲はある程度、限定されているので
1~2年後には毎日練習する必要も無くなってくる事でしょう。
 
そうなんです!
 
先生方はピアニストではないので、
 
一生「毎日」ピアノを練習しなくてもいいのです(笑)
 
練習した分、身についていきます。
 
早くこのレベルに到達したいですよね!
 
子ども達も最初から思うままに三輪車を上手く乗りこなす事は出来ません。
 
最初は前進も出来なかったりしながら、汗と涙でいっぱいになりながら、
自由に乗れるよう一心に練習します。
 
先生方も子ども達に負けないよう頑張りましょう。
 
筆者も日々、子ども達の一心に頑張る姿に背中を押されています。
 
最後になりますが、ここで先生方に伝えたい強い思いがあります。

ぜひ、園で子ども達にも同じように背中を押してあげて欲しいのです。
 
クラスの中でも元気で意思表示をはっきりする子は指導もし易いですし、
先生の労力も少な目で大丈夫ですよね。

出来る子を教える事は楽ですよね。
 
そう、 
 
「出来る」
 
という事はストレスも無く簡単なのです。
 
でも内向的で意思表示が上手く出来ない子もいますよね・・・?

こんな子がいたら、
 
「ピアノを毎日継続して練習出来ない自分自身と同じなんだ」
 
と受け止めて、
偏桃体のスイッチや自己肯定感、ポジティブな自己暗示の話を思い出しながら
気長にその子の
 
「心のトレーニング」
 
を見守っていただけたらと思います。
 
実は大人もみんな自分の中に
 
「分かっているけど、できなくて愚図っている小さな子どもの私(自分自身)」
 
がいるのです。
 
後々、この考え方を深く学ぶと
先生方も、どんな環境の園児や保護者、同じ園の先生方と上手く
コミニュケ―ションを取る事が出来るようになります。
 
最後に。
 
「子は親の鏡」
 
と言いますが
 
「生徒(園児)は先生の鏡」
 
です。

労力のかかる事ほど、成長した時の喜びは大きいのです。
 
この喜びが先生方の仕事の醍醐味であり
 
やりがいなのです。
 
以上でこの講座はおしまいです。
 
今回、10回シリーズで多方面からお話してきましたが、
何か明日からのヒントになる事一つでもあれば幸いです。
 
先生方自身の経験は全て子ども達に反映されます。
 
完璧な人はいません。
 
これからも
 
共に歩み、
 
共に学び
 
未来ある子ども達にとって
 
素晴らしい園生活になるように成長していきましょう。
 
最後までお読みいただきありがとうございました。
 
明日もきっといい日になりますように✨

 

 
 

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