steps to home ー あの日から2026年秋に歩いて帰るまで

steps to home ー あの日から2026年秋に歩いて帰るまで

心肺停止20分。
あの日から、家に帰るまでの一歩一歩。
夫の回復と、家族の記録。

 

心肺停止20分。

あの日から今日まで、その時その時でどうにか前を向いてきました。

その中で感じたことや、私なりの心の持ちようが、どこかで誰かの支えや参考になったら嬉しいです。

 

はじめてなかじーが笑った日から、もっと笑わせたいと思うようになった。

笑わせようと思った行動で思いがけない副産物を得た話。

 

なかじーがまた、おならした。

 

私と子どもが顔を見合わせて笑う。

 

『なかじー!おならした!』

と笑いながら顔を近づけて問いかけた。

 

すると——

 

『ううん』

と首をぶんぶん横に振った。

 

子どもと、

『すごい、否定した!!」

と喜んだ。

 

肯定より否定の方が高度な気がした。

 

もう一つ否定されたい!

 

『なかじー、会社の人にお守りもらったよ。烏森神社、なんて読むのかな。とりもり神社?』

 

なかじーは新橋に勤めていたことがあるから『からすもり神社』を知っているはず!

・・・否定して!!

 

『ううん』と首を横に振った!

 

『あ、からすもり神社って読むのかな?』

『うん』

 

やった・・・!

 

うなずきに一喜一憂していたけれど、否定されたのは、これが初めてだった。

 

その小さな『ううん』が、とても大きな一歩に感じた。