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すべて世は事も無し

私が「うつ」の沼に足を踏み入れそうになった時に思い出した詩の一遍です。
遥か大空の向こうから見下ろせば、些末な事。
大丈夫!自分を取り戻し、前を向こう!!
「すべて世は事も無し」と言える位に・・・。

今思い返せば
異界の住人の話には度々
「かわいそうなオレ」
をアピールする内容が出てきていた。

以前の記事にも書いたが、
優秀な父親や兄弟、従兄弟達と比べられ、親戚からも
「異界の住人はホントにしょうがない・・・」
と常に言われていたと言う話。

そして他にも、
「今が大昔だったら、オレは結婚できなかった。狩りなんかできる力もないし、知恵もないから。結婚できてよかったよ。」
そんな事も言っていた。

こんな、「劣等感を持っているかわいそうなオレ」を演出していた異界の住人。

でもいつの間にか、そのかわいそうな話が・・・


「職場で面倒を押し付けられた。」
「部署異動の希望をずっと出しているのに、後から来た人ばかり異動になって希望を聞いてもらえない。」
「上司が自分の事を嫌っていて、低い評価をつけたため給料が下がった。」


こんな感じの内容に変わっていった。


初めは、自分が出来ない事に対する劣等感だったため
「こう言う思いをしてきた人なら、きっと人の気持ちに寄り添ってくれる人に違いない。」

「辛い思いをしてきたなんて。何か手を貸してあげられる事はないかな」
なんて言う気持ちを抱いていのだけれど。


次第に話の内容が
自分は出来が悪い
     ⬇
自分は出来るのにいつも周囲に足を引っ張られる

と言う様な構図に変化していった。


どちらもかわいそうなのは「オレ」だけれど、
初めは謙虚だった内容が、やがて尊大へと向きが変わっていった。


かわいそうなオレを演出すれば周囲から同情が得られ、「かわいそうな人」「運が無い人」として気を遣ってもらえる。
そうして相手にそのイメージを植え付けた上で、徐々に自分のコンプレックスを満たす方向へ移行する。

初めの植え付けられた印象があるから、
まさか方向がすり替えられているとは気付かずに
何か違和感を感じながらも
「そうか大変だね。」
「それは相手が悪いよ。」
と彼に同情し擁護する気持ちを持ってしまう。
けれど、長年一緒にいればさすがに気付く。

彼に対して、あまりにもたくさんの人が彼の言う所の
「面倒」「迷惑」「酷い対応」
をしてきていると言う事に。


特定の誰かと反りが合わずに
「酷い目にあっている」
と言う話ではないのだ。

やれ、職場の上司が・部下が。
手続き行った先の窓口の「おばちゃん」が。
買い物に行った先の客がetc・・・
と、言ったらきりがない。


いつも自分は正しい立場で常識的で、
常に相手の方が悪い・おかしいと主張してはそれに同意を求めてくる。

あれ?
何かがおかしくない?
何でいつも、こんなにも多くの人が?


職場の部下ができなくて面倒をかけるなら、
直接の上司であるあなたが
「出来る様に指導」
しないといけないのでは?
その指導も仕事内容に含まれているんだよと言った事があるがスルーされた。

上司や部下との関係は?その他の人とは?
どう言う対応を彼がしたのか?
ちゃんと誠意を持ってきちんとわかりやすく対応したのか?

異界の住人の私に対する対応や、私が見た彼の他人への対応の仕方を見ると
一方的に相手が悪いなんて言える訳がないと思う。
彼ばかりが被害者だなんて思えない。
かえって相手の反応の方が当たり前ではないかとさえ感じる。


彼はただ単に
自分の被害をアピールして周囲から同情を得たいだけ。
被害を何とかして改善したい、関係を良くしたいなんてこれっぽっちも思っていないと思う。

なぜなら、同情を得たが彼にはないから。
「酷い目にあった。じゃあ次はそうならない様にこうしよう。」
そう言う事が彼にはないのだ。
「酷い目にあった。あいつは酷い嫌な奴だ。」
と、ここでストップして終わってしまう。


コンプレックス持ちの異界の住人が
同情を受ける事で承認欲求が満たされて、
その事に味をしめた彼は被害者意識を全面に出す様になったのかも知れない。

努力して、苦労して、高めた自分を人に認めてもらうのは大変だけど、
被害者である事を前面に出して同情してもらうのは、
簡単で気持ちがいいからね。

今では
「自分が劣っている」
なんて話は微塵もしなくなった異界の住人。

私とは一切会話はがないが、
彼が子供に話す姿を見るだけで鳥肌が立ってしまう。
あの自慢げな顔、満足げな表情・・・。
「自分を見て!褒めて!尊敬して!同情して!」
「自分!自分!自分!」
言葉にならない彼の無意識の叫びが聞こえる様で気持ち悪い。

誰だって自分を認めてほしいのは確かだけれど
鼻につく程アピールをする異界の住人。
相手に同情なんて与えないのに人には求めてばかりいる。