以前ニュースで、若い両親が自分の赤ん坊をごみ箱に閉じ込めて窒息死させてしまったという痛ましい事件が報道されました。両親のコメントは「泣いている声うるさかったから、ごみ場に閉じ込めた」というものでした。残念ながら、そのご両親の耳には、その泣き声が単なる「騒音」としか届かなかったようです。
   赤ちゃんはいつ泣き出すか分かりません。夜中だって泣きます。世話をする側からすると正直辛いです。ただ、赤ちゃんは何かで困っているから泣いているのです。つまり、赤ん坊の泣き声は「騒音」ではなくて、赤ちゃんが困っていることを教えてくれる「サイン」なのです。
   泣き始めたら、出来るだけ早く赤ちゃんのところに行って抱っこして赤ちゃんの目を見て微笑んで「よしよし、どうしたの?」と優しく声をかけて赤ちゃんの泣き声に耳を傾けましょう(「愛着7」による愛情行為)。赤ちゃんからすれば「お母さんは自分が困っている時にすぐに助けに来てくれた。自分にとって信頼できる人だ。」と思うでしょう。すると、その子の母親に対する信頼感高まり愛の絆」も糸はまた一本増えるでしょう。
   逆に、赤ちゃんが泣いている時に世話を怠ると、人間不信の「回避型」の愛着スタイルを持った大人に育ってしまう危険があります。
   つまり、赤ちゃんが泣いている時にそれを「騒音」ととるかチャンス」ととるか、それが大きな分かれ道になるのです。


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