【今回の記事】

【記事の概要】
 旅行や帰省で長距離の移動をする機会が多い季節。携帯電話やパソコンなどの電池の残量が少なくなると困ります。充電切れを防ぐため、新幹線でわざわざコンセントのそばの窓際席を予約したのに、隣席の子どもに先を越されて使われてしまったという人が「新幹線のコンセントは誰のもの?」と掲示板サイト「発言小町」で問いかけました。
 投稿主の「shoko」さんが、座席に着こうとすると、3列席の中央の座席の子どもスマートフォンでゲームをするために、コンセントを使用中。「充電が切れそうなので仕方なく」というふうでもなく、足元をコードが横切っている状態に、「使用権は窓際の席の人ではないでしょうか?」と投稿しています。「ガマンしていたのですが、親も注意せず、やめてくれる様子がないので、『私がコンセントを使いたいんですけど』と、“使用権”を主張してもよいでしょうか」と尋ねました。
  実際はどちらなのでしょうか。JR東日本の広報担当によれば、「使用権は特にありません。お客さま同士、譲り合ってお使いください」という回答でした。
 お互いに譲り合い、気持ちよく旅行を楽しみたいものです。

【感想】
   結論的には「使用権は皆に平等にある」ということのようです。
   さて、今回なぜこの記事を取り上げたのかというと、仮に子供が成人した時に、自分の携帯のバッテリーが切れそうになった際、窓側席でコンセントを使っている人に、
すみませんが、携帯のバッテリーが切れそうなので、私も使わせてもらってもいいでしょうか?
と言えるかどうか?という事について考えたいと思ったからです。
{B31CA984-CE22-4AC4-B060-9E4B474354EA}

   子供達は成長とともに、ある一定の人格を身につけていきます。そして成人する頃には、その人固有の“人格愛着スタイル)”を身につけます。
「愛着スタイル」は、まずは大きく
安定型」の愛着スタイル
「不安定型」の愛着スタイル
とに分かれます。
   更に、「不安定型」の愛着スタイルには3種類の型の愛着スタイルがあります。それは、「回避型」「不安型」「恐れ・回避型」の愛着スタイルです。
   まず、「回避型」の人は、他人との接触を避けたがる人間嫌い”の傾向があるために、窓側に座っている見ず知らずの人に話しかける事は避けるのではないかと思います。このタイプの人は、子供の頃に母親からの愛情行為が不足していた為に、母親さえ信頼できなくなり、その結果、他人に対しても接触を避けがちになったと思われます。
   また、「不安型」の人は、自分の言動に対して相手がどんなリアクションを示すかがとても不安なので、「もしも相手が不機嫌な態度を示したらどうしよう?」という気持ちが湧いてしまい、やはり声をかけることをためらう確率が高いと思います。しかし、相手が優しそうな人だった場合には、それ程強い不安感は覚えず、話しかけることが出来るかも知れません。このタイプの人は、子供の頃に、褒められる時と叱られる時との差が激しかった為に、「またいつ叱られるだろう?」と常に母親の顔色を伺いながら生活してきた結果、いつしか他人の機嫌を気にしながら生活するようになったのです。
   更に、「恐れ回避型」の人は、対人関係を避けようとする「回避型」の面と、人の反応に敏感で不安が強い「不安型」の両面を抱えているため、最も、声をかけづらいタイプと言えると思います。このタイプの人は、子供の頃に、激しい暴言や暴力を予測できないタイミングで浴びせられた為に、“人間嫌い”と“対人不安”の人間になったのです。
   最後に、「安定型」の人は、相手の反応を不安に思う気持ちを持っていないので、「相手の反応がどうか?」などと不安に思うことは余りありません。その迷いのなさが本人の“笑顔”にも表れるため、相手の人も嫌な気持ちにならないのです。よって、見ず知らずの人に対しても迷いなく自分の意思を伝えることが出来るでしょう。このタイプの人は、子供の頃に、困ったことがあればいつも母親が助けてくれていた為に、いつしか他者に対する信頼感も育まれていったのです。

   このように、「愛着スタイル」のタイプによって、自分の気持ちを相手にうまく伝えられなかったり、きちんと伝えることができたりと異なります。「不安定型」の人は、今回のコンセントのこと以外にも、自分の素直な気持ちを周囲の人達に意思表示できず、残念ながら損をすることが多くなるかと思います。

   しかし、愛着形成は後天性のものなので、“やり直し”ができます。「愛着7」等の愛情行為を日常的に意識する事で、今からでも親に対する信頼感を取り戻すことができるのです。