【今回の記事】

【記事の概要】
   リンさんは通学路で1人になったわずかな時間に何者かに連れ去られたとみられる。通っていた小学校では集団登下校を実施していなかったが、事件を機に登下校の見直しを始めた
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ただ、交通安全のため集団登校に踏み切りづらいという側面もある。「事故防止」か「防犯」か。学校や地域の関係者は頭を悩ませている。
いつも家の前を1人で歩いていたと思う」。リンさんの自宅近所の女子高生(17)は事件前、ランドセルを背負って学校へ向かうリンさんの姿を何度か見かけていた。リンさんは以前、同級生と一緒に登校していたが、昨年、その同級生が引っ越してからは1人で登校していたという。
   保護者の1人は「犯罪も怖いが、集団登校で事故に巻き込まれることも心配」と打ち明ける。六実第二小は事件を受け、新学期は時間帯を決めて児童を一斉に登下校させることを検討している。
   児童の登下校中の安全に詳しい立正大の小宮信夫教授(犯罪学)は「集団登下校は防犯上はある程度有効だが、児童が1人になる瞬間を完全になくすのは難しい児童が自分で周囲を観察し、危険を回避できるよう教育をしていくことも重要だ」と話している。

【感想】
   記事の中で立正大の小宮教授が話しているように、集団登下校は防犯上はある程度有効ですが、児童が1人になる瞬間を完全になくすのは難しいことです。
   例えこの学校が、集団登校ができる環境にあったとしても、子供が1人になる時間は必ず生まれてしまいます。それは、朝、集団登校の集合場所に向かう時です。また、放課後は、この学校では新学期は時間帯を決めて児童を一斉に登下校させることを検討しているとの事ですが、本来は学年によって下校時刻が異なるため、実質的に帰りは一斉集団下校が出来ずどうしても単独下校になってしまいます。「出来るだけ家が同じ方角の友達同士で帰りましょう」と呼びかけても、最後にはその友達と別れることになりますし、子供によっては同じ方向の友達がいない子供もいるのです。
   つまり、やはり集団登校を取り入れても、完全に危険要素を取り除くことは不可能なのです。という事は、現在集団登校取り入れている学校にとっても、今回の事件は決して“対岸の火事”ではないのです。

   では、一体この問題にどう対処すればいいのでしょうか?それは、やはり立正大の小宮教授が話すように、「児童が自分で周囲を観察し、危険を回避できるよう教育をしていくこと」ではないかと思います。
   その為の指導方法の一つが「イカのおすし」です。この方法による指導は、警察署等の推奨もあり、多くの学校で取り入れられていると思われます。しかし、学校は防犯指導の援助をしているに過ぎず、本来学校外の地域で安全に過ごさせる責任は親御さんにあります。ですから、家庭でも防犯指導の徹底を図る必要があります。「イカのおすし」、ぜひご覧になってください。