※今回の投稿は少し長文になります。しかし、実際に我が子が不登校に陥ってから費やすエネルギーに比べれば、以下の文章を読む労力は、その百分の一にも満たないはずです。不登校の原因は多岐にわたるので、いつどの子が不登校に陥ってもおかしくありません。不登校を未然に防ぐために、お時間のある時にぜひお読みください

【今回の記事】
不登校の主な8つの原因とその対応方法

【記事の概要】

   小学生から高校生、更には大学生まで、近年増加している不登校ですが、不登校に至る理由はさまざまです。ここでは、文部科学省の統計データや不登校の体験談から、不登校になる主な原因や特徴を紹介。それぞれの対応方法を説明していきます。

学校生活によるトラブル(いじめ、集団生活が苦手、教師と合わないなど)社会問題にもなっている”いじめ”ですが、実際にはいじめが原因で不登校になる児童は0.5~2%程度とされており、友人間のトラブル(8~15%)といった出来事のほうが、不登校の原因となりやすいというデータが出ています。

無気力   不登校の原因で最も多いのが「無気力」です。小中学生では25.9%、高校生では30.1%もの児童が不登校の理由に無気力をあげています。受験で燃え尽きてしまった、学校での生活が理想と違った、期待に応えようと頑張りすぎて疲れてしまったなど、子どもによって理由はさまざまです。

非行や遊び「非行や遊び」といった理由も不登校の原因の9~13%を占めており、決して少ない割合ではありません。こちらも、原因はひとつではありませんが、家庭での問題が影響していることが多いようです。

学業不振「学業不振」も、不登校の原因のうち8~9%を占めています。思ったように成績が伸びない、勉強が難しくてついていけないといった理由から、授業や試験が辛くなり学校に行かなくなるのです。

甘えたがり・精神が未熟「甘えたがり・精神が未熟」については、親と離れることによる不安や自立心が育っていないという理由です(小学生の児童に多い)。

家庭環境(金銭的問題、介護、家庭内不和など)「家庭環境」については、両親の離婚や、リストラによる生活の困窮といった家庭環境の変化をきっかけに不登校となる子どもも3~5%程度存在します。

発達障害「発達障害」については、教科によって極端に学習の遅れが見られる、同じ年齢の子ども達と遊ばない、文章の理解に普通よりもあきらかに時間がかかるなどの特徴がみられます。

神経症「神経症」については、強いこだわりがある、理由もなく不安になる、気分的な落ち込み、対人恐怖症になるなど、ストレスによって何らかの精神的負担や行動ができなくなるなどの症状を、神経症といいます。

【感想】
   一度不登校に陥ると、本人はもちろんの事、家族の方も心を痛め大きなストレスが溜まり、子どもと口喧嘩になってしまう事も度々です。するとますます子どもの心の傷が深くなり、回復への道が見えなくなり、家族のイライラはますますつのるというストレスの悪循環に陥ってしまい、家族全体が苦しみの中に突き落とされます。その後は最悪の場合、引きこもりになって、大人になっても自宅に閉じこもってしまうニートになるというケースも少なくありません。
   そうならない為にも、不登校に陥る要因とその予防策を頭に入れておくことは不登校を予防するうえでとても重要です。そこで、以下に上記8つの要因に対する私なりの対処の仕方をお話しします。

学校生活によるトラブル(いじめ、集団生活が苦手、教師と合わないなど)
   いじめよりも友達とのトラブルの方が不登校に陥る可能性が高いようです。友達とのトラブル(口喧嘩等)が起きても、子供にはまだ十分な人間関係スキルがないため、自力での人間関係の修復は難しい場合が多いようです。そのため親が普段から子どもの悩みに耳を傾け、必要に応じて適切な修復方法を助言してやることが大切になります。

無気力
   文字通り「気力が無い」状態です。しかし、元々気力がゼロという子供はいないはずです。ところが、何故気力が無くなってしまったのでしょう。一番考えられるのは、記事中の「受験で燃え尽きてしまった」「期待に応えようと頑張りすぎて疲れてしまった」などに代表されるような“がんばり過ぎ”によるものです。何らかが要因になって、その子が持つ“気力容量”をオーバーしてしまったのでしょう。その要因とは何でしょうか?精神科医の岡田氏の指摘をもとに考えるならば、それは親からの過干渉や支配による養育です。親の持つイメージに応えるように叱咤激励され続ける事になれば、子どもはメーターを振り切った状態で走り続ける事になります。その結果として、自分の“気力”のタンクは底をついてしまうのです。

非行や遊び
   記事中のグラフを見ると、これは、ほとんどが中学生や高校生によるものです。幼い頃から親の過干渉的・支配的養育によってたまっていたストレスが、思春期になって爆発し、親の言うことを聞かなくなり、夜遅く出歩いたり社会規範から外れたりするようになるのではないでしょうか?

学業不振
   ある行動心理学によると、何らかの「要因」によってある「事実」が起き、それに対して何らかの「結果」が生じるというフレームがあります。“学業不振”はこのうちの「事実」に当たります。なぜ“学業不振”という「事実」が起きたかという「要因」は様々だと思いますが、“学業不振”という「事実」の後に生じる「結果」としては“親からの評価”が考えられます。例えば、テストの点数が悪かったという「事実」が起きても、その「結果」として、親から「この次頑張ろう」と励まされるか、「何ですか!この点数は!」と叱責されるによって、子どもの自己肯定感は大きく違ってくるでしょう。それが不登校の要因となる事は十分考えられます。必要以上の叱責は避けるべきでしょう。

甘えたがり・精神が未熟
   子どもが甘えたがるのは、甘えた経験が少なかったためです。ですから今からでも親に甘えさせる事が良いと言われていますべきです。しかし親に甘えさせると言うのは、子供の代わりに何かをしてあげることではありません。子供に不足しているのは“親からの愛情”です。そして、親からの愛情を伝える方法が「愛着7」です。例えば、その7つの支援の中で1番大切だと言われるスキンシップを毎日図るなどすれば症状は緩和してくるはずです。「甘えん坊の子供にさらにスキンシップをすると、ますます甘えん坊になるのではないか?」という心配は無用です。愛着は子供の自立心を育てるのです。

家庭環境(金銭的問題、介護、家庭内不和など)
   このことに関わって、子供の精神面に大きな影響を与えるのが両親の不仲です。特に気をつけなければならないのが、子供の前での両親の喧嘩です。一緒に暮らしていれば揉め事が起きるのは当然のことですが、それを努めて子供がいる前ではしないように心掛けたいものです。

発達障害
   このことについて1番重要な事は、障害に対する親の理解です。既に診断受けている場合は、お医者様の助言を参考にして周りの環境を障害の特性に合わせてあげましょう。発達障害の症状は、周囲の環境のあり方で大きく変わるのです。また診断を受けていない場合で症状が気になる場合は、診断を受ける事が出来る病院を探して診断を受けてみましょう。

神経症
   この特質は、言葉を変えて言えば、“感覚過敏”、“過度の不安感”、“強いこだわり”等を持つ自閉症スペクトラム(ASD)の特質であると考えられます。ASDの子供の気持ちを安定に導くためには「セロトニン6」が最も効果的です。精神的に安定すれば、子供の方から行動を起こせるようになります。