【今回の記事】

【記事の概要】
   子どもが何か悩んでいたら、愚痴りたいことがあったら、なんでも受け止めてやりたい。なんとかしてやりたい…。親なら誰でもそう思いますね? しかし、日ごろの対応次第では、子どもがだんだん気持ちを話さなくなってしまうそうです。
「親心が募るあまり、ついお子さんの気持ちを置き去りにして暴走してしまう人がいるので気を付けましょう!」
   そう話すのは、『一人でできる子になる テキトー母さん流子育てのコツ』の著者・立石美津子さん。そこで、親が日ごろついやってしまいがちなNG対応をリストアップし、その危険度をチェック! チェック項目が多いほど要注意です!

1)子どもが話し出すのを待てず、「何があったの?」「どうしたの?」と、矢継ぎ早に問い詰めてしまう。
2)「学校で友達に意地悪された~」と言っただけなのに、すぐに解決しようと暴走してしまう。
3)「学校で悪口を言われて泣いちゃった」と弱音を吐いた子どもに、「何メソメソしてるの! しっかりしなさい! 弱虫ね!」と叱咤激励してしまう。
4)わが子が「あ~、宿題やりたくないなぁ」と言ったら、「なんてこと言うの! やらなきゃダメでしょ!」とダメ出しする。
5)予防接種に連れて行って大泣きするわが子に「ちっとも痛くないでしょ! これくらい我慢しなさい!」と言う。
6)子どもが話すときに、別の家事をしながら話半分に聞き、ちゃんと聞いてやらない。

※各項目について、その対応がなぜまずいのか?については、上記「今回の記事」をタイトルタップにてご参照ください。

【感想】
   普段から子供の悩みを聞き、ストレスを軽減させるよう心がけておくことはとても大切です。なぜなら、以前の投稿でお話ししたように、そのストレスがピークになった時に、子どもが“友達のいじめ”という「ストレス爆発行動」に走るかもしれないからです。また、運悪く子どもがいじめにあっていたりすると、やはり子どもが抱えるストレスがピークになった時に、今度は“自殺”という「ストレス爆発行動」に走るかもしれないのです。

   記事の中で最も大切な指摘は、3)と5)に関わっての「親御さんとしては、“叱咤激励”のつもりかもしれませんが、子どもは“僕のつらい気持ちをママはわかってくれない”と思ってしまいます。さらに、このように『強くなれ!と言われ続けていると、子どもが『“助けて”と言っちゃいけないんだ』と思ってしまい、いざというときに一番救ってほしい親にSOSを出せなくなってしまいますので、気を付けましょう」という指摘です。確かに親は子供が強く成長してほしいと願っているものです。しかし、子供が弱音をはいた時に、親がいつもそれを否定すると、子どもは悩み事があっても、「また怒られる」と思って自分の弱い姿を見せない、つまり悩み事を話さなくなるようになるのですね。

   では、子どもが弱音を吐いたときにはどのように対応すれば良いのでしょうか?
   そのような時は、以前のブログで紹介した増田氏も指摘していたように、“共感”してあげることが大切だと思います。しかし、そのためには、まずは次の一言が重要になります。
どうしたの?
このこの言葉によって、子供は「話を聞いてくれそうだ」と思い、次の言葉が出てくるのです。そして、「そんなことがあったんだ。それはさぞ嫌だったでしょう」等の“共感”の言葉が子どもの心を支えるのです。そのような経験が続けば、「お父さんやお母さんはいつも私の悩みを聞いてくれる」という親との愛の絆(愛着)が生まれるのです。
   親との愛の絆によってつながりながら育った子供は、安定した人格の持ち主に成長し、人間関係能力や自分への自信(自己肯定感)、更には、我慢する心や自立心等、数多くの事を学びます。詳しくは本ブログ中の「シリーズ『愛着の話』」のNo.13以下をご参照ください。