【今回の記事】
①<真岡白玉事故訴訟>息子はなぜ死んだのか 来月2日判決 /栃木

②「白玉は危険か」に判決・給食で窒息死・両親が行政を訴えたが…

【記事の概要】
真岡市は晃太さんの事故を受け、再発防止に努めてきたという。市学校教育課によると、市内の学校給食センターではメニューを見直し、白玉団子をはじめ、うずらの卵など喉に詰まりやすい食材の提供をやめた。また、給食を食べ始めてから、5〜15分程度は静かに集中して食べる活動を進めている。話しながら食べると、誤って気管に詰まる可能性が高まるためだ。同課は「給食は『食育』の面から楽しむことも必要。後半には歓談の時間も設けるようにしている」と話した。

②7年前栃木県真岡市の亀山小学校の小学1年の男児が給食の“白玉だんご”をのどに詰まらせ3年後に亡くなった。
   この事故をめぐり両親が行政を訴えた裁判で判決が言い渡された。宇都宮地裁は「原告らの請求をいずれも棄却する。費用は原告らの負担とする」との判決を言い渡した。
   真岡市・井田市長は「今後も再発防止に取り組む」とコメントしている。

【感想】
   大切なお子さんを不慮の事故で亡くされたご両親の悲しみはいかばかりかと思いますが、残念ながら両親の訴えは棄却されました。

   事故後、自治体では、大きさが1cm以上のものは出さないことにしていたそうです。例えば今回の白玉団子はもちろん、うずらの卵やミニトマト等の提供も止めていたそうです。この対応については、「過剰ではないか?」という疑問の声もあったそうです。なぜなら、食べ物の大きさを優先的に考えて献立を考えれば、自ずと栄養のバランスは崩れるはずだからです。

    更に、この事故以後、市内の学校では、「話しながら食べると、誤って気管に詰まる可能性が高まる」という判断から、「給食を食べ始めてから、5〜15分程度は静かに集中して食べる活動(「無言タイム」の導入)」を取り入れていたとのことです。しかし、時間を全児童共通にすると、食べるのが遅い子供は「無言タイム」が過ぎた後は喋りながら食べていいということになってしまいます。また食べ終わった子どもから喋ってもいいということにすると、逆に「早く食べてしまおうと急いでしまう子供も出てくると思います。

   皆さんの家庭でも、家族で食事を取るときに、子どもに「よく噛んで食べなさい」と指導する家庭はあっても、「おしゃべりをしないで食べなさい」という家庭はあまり多くはないのではないでしょうか?


   皆さんも既にお気づきの通り、今回の事故の鍵を握るのは、「普段からよく噛んで食べる」ことです。今回の白玉団子も、よく噛んでいれば喉に詰まらせる事はなかったはずです。家で普段からよく噛まずに食べている子供は、学校でも同じような食べ方をするので要注意です。つまり、親の家庭での指導責任は大きいのです。特に子どもが1人で食事をすることが多い家庭では注意が必要です。


   なお、子供が不注意から事故を起こし、普段から適切な指導をしていなかった親の責任が問われ、多額の賠償金を請求されたという事例もあります。

「【関西の議論】母親驚愕「息子の自転車事故の賠償金9500万円」の“明細”は…

http://www.sankei.com/smp/west/news/130713/wst1307130001-s.html


   基本的に、学校は勉強と集団生活を教える場所なので、それ以外の事については親御さんの指導が大切になります。