【今回の記事】
酒気帯び・無免許運転の疑いで高3少年逮捕 取り締まりで判明

【記事の概要】
   相馬署は3日午前3時10分ごろ、酒気帯び運転と無免許運転の疑いで、相馬市に住む県立高校3年の少年(17)を逮捕した。
 逮捕容疑は同日午前2時25分ごろ、相馬市の市道で、無免許で乗用車を酒気帯び運転した疑い。
   県警が2日夜から3日早朝にかけて県内で行った全国一斉飲酒運転取り締まりで判明した。

【感想】
   高校3年生が午前2時過ぎに酒気帯び・無免許運転。この記事を見て、こう感じる方はいないだろうか?
親はどういう育て方をしてきたのか?

   私は、この記事を見て、ある事件を思い出した。それは、以下の投稿記事で紹介した事件である。
口うるさい親”に対して子どもが抱いた“殺意
この事件は、中・高と不登校になった高校生が、自分の母親を金属バットで殴り殺したものである。

   なぜ、この事件を思い出したかというと、どちらも“親による制止が効かなくなった子どもによる事件”だからである。
   今回の事件は、普段は大人しく素直だった子どもがある日、急に上記のような事件を起こしたとは考えにくい。普段から素行が悪く、親も注意をしていたはずである。しかし、結果的に上記の事件を起こしてしまったという事は、既に親からの注意を聞き入れなくなっており、親も手に負えなく状態になっていたと思われる。

   さて、問題は「なぜ、彼らは親からの注意を聞かなくなってしまったのか?」という事である。
   その事について、今回の事件については分からない。しかし、上記の金属バットで母親を殴り殺した少年については、精神科医の岡田氏の文献の中で紹介されている。彼は、別に幼い頃から虐待にあっていたわけではない。ごく普通の家庭に育った。しかし、結果的に彼を犯行に駆り立てたのは、幼少期から彼のやることなす事にあれこれうるさく口出ししていた母親だった。彼は、その母親によって深い自己否定と疎外感を抱え、自分を認めてくれなかった親に対する悲しみや怒りを最後に復讐することで晴らそうとしたのである。小学生のうちは、親の言う事に渋々従っていても、高校生になった子どもの体力と迫力には、親でさえなすすべがなくなるのである。

   しかし、精神科医の岡田氏は、世の中に同じように口うるさく「早くしなさい!」「何やってるの!違うでしょう!」等と子供を否定し、あれこれ口を挟んで辞めさせたり別のことをさせようとしたりする過保護の親、口うるさい親が多いことが、親子の愛着(愛の絆)を破壊し、子どもを愛着障害に陥れ不安定な人格の若者にしている事に最大の危機感を覚えると言う。
   今は、高度経済成長以降日本に現れ始めた「自己愛(自分中心の考え方)」の考え方が、1人に一台与えられるゲーム機やスマホなどのために、家族間の絆が破壊される事によって、極度に高まっている。そのため、私達大人がが子どもだった頃に受けたような“親による一方的な支配的教育”が通用しなくなっているのである。
   私がTwitterでこれまで何度となく、以下のように記事を投稿しているのは、そのためなのである。
親に対する子供の言動が乱暴な時はありませんか?それは親に対する不満がたまっている証拠です。思春期までに改善しておかないと、時に子供からの暴力となって返ってくる事があります。そんな子供達の不満を緩和し親子の絆を修復する方法があります!
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親はどういう育て方をしてきたのか?
この問いの裏には、自分は“子どもを見守り、子どもに任せ、命令しない”接し方ができているかを自問自答しなければならなくなっている現代の社会背景が存在している。(以下の記事もご参照ください。)
これは大ヒット! 子どもが必ず変わります!! 〜「①見守る。②任せる。③命令しない。」〜