【今回の記事】
担任、小4男児名前に「菌」 いじめ相談5日後に

【記事の概要】
 新潟市立小4年の男子児童が、同級生や40代男性の担任教諭から名前に「菌」をつけて呼ばれるなどし、学校を11月下旬から1週間以上休んでいることが2日、同市教育委員会への取材で分かった。児童は東京電力福島第1原発事故に伴い、福島県から家族と自主避難しているといい、同級生から「菌」づけで呼ばれていたことについて担任に相談していた。市教委は「いじめと避難との因果関係はない」としているが、さらに詳しく調べている。
   市教委教職員課によると、児童は11月22日の昼休み、教室で担任から連絡帳を受け取る際、同級生の前で名前に「菌」をつけて呼ばれたという。児童は同級生からも同様に「菌」付けで呼ばれており、5日前の17日に担任に相談したばかりだった。児童は休日を挟み、24日から学校を休んでいるという。

【感想】
   横浜市での原発避難いじめの報道が11月9日にあった後の事である。この新潟市の少年は、同月17日には同級生から同様の悪口を言われていた。おそらく、模倣犯であろうことは容易に想像できる。残念なのは、横浜市での報道を受けて、やはり原発避難の子どもを受け入れていた同校で、同じようないじめが起きないように十分な指導がなされていなかっただけでなく、あろうことか、指導者である学級担任が子どもたちの悪口に乗せられるように「菌」をつけた呼び方をしていたことである。もはや、こういう教師は問題外である。
   その一方で、各家庭でも、横浜市での事例が報道された時に、我が子に一言釘をさすことはなされなかったのだろうか?しかも、今回の新潟市の小学校にも原発避難の子どもが来ていることについては、子どもたちが知っていたということは、各家庭にも何らかの形で情報が入っていたはずである。もしも、「お前はその子に『◯◯菌』なんて言ったら絶対ダメだぞ!そんなことを言ったら許さないからな!」くらいに子どもに厳しくきちんと指導していたら、子どもは絶対言わない。今回「◯◯菌」と言っていじめた子どもたちは、恐らく子ども自身がニュースで横浜の報道を見て、親から特に何も言われなかった子どもたちだと思う。単純に真似をしたくなっただけなのである。子どもというのは、それだけ単純で、ある意味残酷な面も持っている未熟な生き物なのである。子どもはただ年数を生きていれば一人前の大人になるのではない。子どもは大人から教育されてはじめて一人前になるのである。そういう意味からすると、今回いじめた子どもの家庭では正に「家庭教育の放棄」状態にあったと言わざるを得ないだろう。
   しかし、以前以下の民進党の蓮舫代表の記事を投稿したが、こういう「序列化」がある家庭では、序列の低い親の注意も子どもの心には届かないであろう。
蓮舫氏の家族内序列化 ご主人は植物以下! 〜しかし一番かわいそうなのはご主人ではない!〜
だからこそ、家庭内に「序列化」を作ってはいけないのである。特に、父親の持つ生物学的な「父性」の大きな役割に“子どもの躾役”というものがあるだけに、父親の存在が序列的に低くあってはいけない。「母性」の役割はあくまで“子どもの受容”であるため、こういう時には、父親の威厳やいい意味での怖さが必要なのである。
   なお、「父性」「母性」については、以下の記事を参照ください。
母親の役割”と“父親の役割”の違いは何か?