【今回の記事】
震災避難の生徒にいじめ   横浜市教委の第三者委認定

【記事の概要】
   東京電力福島第1原発事故で福島県から横浜市に自主避難した中学1年の男子生徒(13)が不登校になり、いじめ防止対策推進法に基づく調査の結果、横浜市教育委員会の第三者委員会が避難直後から同級生によるいじめがあったと認定し、市教委や学校の対応を「教育の放棄」などと批判する報告書をまとめたことが9日、生徒側への取材で分かった。
   報告書によると、生徒は小学2年だった11年8月、横浜市立小に転校。直後から名前に菌をつけ呼ばれたり蹴られたりするなどのいじめを受け、小3になって一時、不登校に小5のときは同級生に遊興費など負担。その後現在に至るまで不登校が続いている。

【感想】
   起きてはならないことが起きてしまった。
   子どもにはある意味残酷な面があるどんな子どもでも、何らかのストレスがかかると、その不満を誰かにぶつけようとする。それがいじめの始まりである。そのことは、以下の投稿で述べた。
「『いじめは加害者のストレスによって起きる』〜いじめ加害者を育てる環境とは?

   しかし今回は、とうとう東日本大震災という未曾有の災害の被害を受けて避難して来た友達にもその刃が向けられてしまった。「◯◯菌」とは、おそらく、あるテレビ局が練習用に作っていたというテロップに書かれていた「セシウム君」の類の言葉だったのだろう。大人でも、冗談半分でふざけてしまうのである。しかも大人は「風評被害」という概念を知っているが、子どもたちにはその意味の理解は難しい。第三者委員会が何をもって「教育の放棄」と批判したのかは分からないが、放射能から逃れて避難して来た子どもが転校して来た時点で、他の子ども達に事の重大さが適切に指導されていなかったのは「教育の放棄」と呼ばれても仕方がないのかも知れない。

   ところで、世の親御さん方は、「我が子はいじめをしていないか?」と考えたことはあるでしょうか?実は以前私のブログに、あるお母さんから質問が寄せられました。それは、「『もしも自分の子どもがいじめをしていたら、私達はその事に気がつくことができるだろうか?』と父親と二人で相談した結果、『気がつくことは難しい』という結論に至りました。どのようにしたら、我が子のいじめの有無について知ることができるでしょうか?」というものでした。素晴らしいご指摘を頂いたと思い、直ぐに投稿したのが以下の記事でした。(投稿する事については事前にご了解を頂いています)
我が子がいじめの加害者になっていたら、親は事前に気づくことができるか? ①」(同②)

   改めて、私にご質問くださったご夫婦のように、子育てに潜むリスクについて考えてみてはいかがでしょうか?

   また、どんな内容でもいいので、子育て(学校生活、家庭生活の何れでも可)で何かお困りのことがありましたら、ブログの内容に関わらず「返信」頂ければ、私も一緒に勉強させて頂きたいと思います。