夫が本当に言いたい結論を引き出すには、まずは徹底的に相手に寄り添いながら、自分の意見は控えることが肝心です。たとえば、次のように話を聞いてあげます。
夫 : 「ああ、疲れた」
妻:「おつかれさま」
夫:「忙しくて朝早くから仕事をしていたから、疲れたよ」
妻:「忙しいんだね」
夫:「朝から晩までずっと働きっぱなしで、寝る以外の時間はすべて仕事という感じだよ」
妻:「それは辛いわね」
夫 : 「本当に困っていて、これが続くようだったら、会社を辞めようかと思っているんだ」
妻:「大変ね」
夫:「このままだと体がもたないし、働いてもわりにあわないからね」
ここまで話を聞いて、ようやく「このまま忙しい状態が続くなら会社を辞めたい」という夫の深層心理が見えてきました。
【感想】 この記事の内容は、もちろん会話例のようなご夫婦の間にも参考になりますが、子どもの悩みを聞いてあげる時にもとても参考になります。
ポイントは、「傾聴的態度」(聞くことに徹する態度)と「共感」ですね。「助言」は必要ありません、というより、無い方がいいです、というより、してはいけません。 このサイトを見てください。 「「良かれと思って…」それが母を傷つける」(https://h-navi.jp/column/article/816)その訳がよく分かります。
「傾聴的態度」は相談者の悩みを解決するカウンセリングの時に、聞き手のカウンセラーに求められる態度です。「子どもの心のコーチング」の著書菅原裕子さんも、子どもの話を聞く母親の態度として、「黙る」を挙げています。 また、「共感」は、私が発達障害の子どもと接する時に最も大切にしている態度です。発達障害の子ども達は、周りの人には理解できないくらい感覚が敏感なので、教師だけはその子の気持ちを分かってあげて、その気持ちに「共感」してやる必要があるのです。どうぞ、次の本ブログ投稿をご覧ください。 「子『雨が降っているから勉強やりたくない!』先『何わけのわからないこと言ってるの!』」(http://s.ameblo.jp/stc408tokubetusien/entry-12194878194.html) 健常者でも、悩みを持っている人はナーバスになって感覚が敏感になっているので、同様のことが言えるのです。
これらの態度が無いと、相手の気持ちを引き出せなかったり、時には喧嘩になってしまったりすることもあります。大切にしたいですね。