※今回だけある事情により、この時間の更新とさせていただきました。

【今回の記事】
高1自殺「コーチの不適切発言が原因」 両親が提訴

   記事によると、2013年に岐阜県海津市の県立海津明誠高校1年生だった男子生徒が自殺したのは、所属していた部活動のコーチの不適切な発言が原因だったとして、生徒の両親が県を相手に計500万円の損害賠償を求めて岐阜地裁に提訴したことが分かった、とのこと。
 原告側によると、生徒は当時、男子バスケットボール部に所属していた。コーチが13年4~7月ごろに部員たちに対し、「くず1年」などの発言を繰り返したうえ、この男子生徒に「使えない」「辞めていい」などと話したという。男子生徒は同年7月下旬ごろから部活動に参加しなくなり、8月に自殺した、とのこと。


   さて、このコーチ、「子供になら『クズ』呼ばわりしてもいい」と完全に勘違いしている。これが子供同士なら、完全ないじめである。「使えない」発言、子供はあなたの駒じゃない!即刻クビにすべきである。
   また、この問題の所在は、このコーチだけではない。この部にも学校教員が務める監督なり顧問がいたはずである。その方々は、このコーチの指導の実態を知っていたはずである。しかし、そのことを黙認していたのだ。
   更に、最大の責任は学校長にある。同じく、知っていたとすれば、よくいる結果至上主義の校長である。もし、知らなかったとすれば、監督不行き届きの責任がある。
   責任は、学校関係者だけではない。残念ながら父母たちにもある。普段からコーチの指導については我が子から聞いていたはずである。コーチから発せられる暴言が子供の心にどれだけ深い傷を負わせているのかイメージできなかったか、たとえそれだけ常識外れの指導でも良い結果を収めて貰えばよいと、これも黙認していたか、どちらかである。
   指導者の常軌を逸した指導によって自殺している子供はたくさんいる。そのことについては、本ブログの「『指導死』を考える 〜教師による感情的な暴言、事実確認のない厳しい指導〜」(http://s.ameblo.jp/stc408tokubetusien/entry-12195193341.html)を参照頂きたい。
   父母の方々に伝えたい。今の学校は基本的に事なかれ主義かつ隠蔽体質の組織である。その学校を完全に信頼してはいけない。「先生たちが調整、解決してくれるだろう」と思うのは間違いである。親同士で声を掛け合い、保護者との窓口である教頭に電話して欲しい。子供たちを守れるのは、もはや親の力しかないのである。