【今回の記事】
第16回全国ジュニア発明展入賞作品決定のお知らせ

   世間がオリンピックでわく中、ホッコリする話です
   ある小学校6年生の女の子、大山真桜さんが発明日本一に輝いた。その発明品の名前は「にんぷさんでもらくらくつめ切り」である。

   ある日のこと、この大山さんのおじいちゃんが足の爪を切っていたそうである。そのおじいちゃんは若干太り気味でお腹も少々出ている方だったということで、爪を切っている時もそのお腹が邪魔になってとても爪を切りにくそうにしていたのを見たのが作成のきっかけだったそうである。一方で、例えば夏休みの自由作品を作ろうという時に、親から「こうゆうのを作ったらいいんじゃないか」とアドバイスを受けたり、または子供の方からアドバイスを求めたりして作るということが往々にしてある。しかし、大山さんのように、日常生活の中から、自分で気が付いたり思いついたりできる事は大変素晴らしいことである。これはキャリア教育の視点の1つ「意思決定能力」や「問題解決能力」の基礎となるものである。つまり、これらの能力の高い子供は、大人になった時に仕事のできる人間になる可能性が高いのである。
   さらに、自分が楽しむものではなく、困っている人の役にたつものを作ろうと思ったところがまた素晴らしい。お腹に新しい命を宿しているお母さんが無理なく爪を切れるようにと願う大山さんの優しさがよく表れている。

   夏休みも中盤戦に入り、今回の自由研究は何にしようかと迷っている子供たちもいっぱいいるだろう。できれば、自分の力で何を作るか決めてもらいたい。そしてそれが人の役に立つものであればなお素晴らしいと思う。
   また、子供たちの作品の中には、明らかに大人の手が入っているなと分かる作品がある。また、そのような出来栄えのすばらしい作品に高い評価を与える教師がいるのも残念なことである。親御さんには、一緒に作るのではなく、作り方を教えてあげる姿勢で協力していただければ幸いである。なぜならば、本来は子供が作業を経験して成長するはずだった部分を大人が奪ってしまうことになるからである。もちろん危険なところは親に代わってもらわなければならないが、それ以外は「自分で作ったぞ」と子供が達成感を感じることのできる自由作品であってほしい。