保田圭ちゃん出演の舞台『マーダーファクトリー』。
昨日の公演を観に行ってきました。


内容が内容なだけに、
「楽しかった」
という感じとは違いますね。
ただ、演技で楽しませてもらいました。




では、今回もレポという名の駄文を書きたいと思います。

実は、今までにないくらいストーリーに消化不良な感じで。
しかも、いつもの
「もう一度観ればわかるかも?」
なモヤモヤではないようで。

レポとしてうまくまとめられる気はしないのですが。
自分の記録用としてなるべく観劇後の新鮮な感想を残しておきたいので。
駄文に付き合ってやろうという奇特な方だけご覧頂きたいと思います。
ネタバレを含みますので、他人のレポに興味のない方、まだこれから観劇するという方はお引き取り下さい。







劇場はTHEATER 1010。
北千住駅前のマルイの上、10~12階です。


入り口を入ると、左右に花が飾られています。
けいちゃんに届いた花、確認してきました。
黒木瞳さん
内山理名さん
大森ヒロシさん
矢口真里さん
その他にもけいちゃん宛てに3、4個。
やはり瞳さんの花に気づいた人たちがざわざわしていましたね。


劇場内はキレイで座席もゆったりめ。
平日ということもあり、客席にはポツポツと空きがありました。
2階席は完全に閉鎖のようです。

DVD発売は無いということですが。
ビデオカメラを回していました。
これは毎回なんでしょうかね?
ダメ出し用??



さて内容です。

舞台は休憩を挟んで一幕とニ幕。
一幕は各チームの説明といった感じです。
なんとなく繋がる部分は見えますが、

―チームの人間関係はこうですよ―

―このチームはこういうグループですよ―

と説明されているかのようです。

暗転して音楽が変われば他のチームへの繰り返し。
チームごとの芝居が繋がっている感じがあまりしません。
観ていてとても長く感じました。



けいちゃんは刑事チームの楠本刑事役。
カッコイイですが、カッコイイ役と表現するのはちょっと違うと思っています。

楠本刑事を演じるけいちゃんがカッコイイわけで。
楠本刑事はカッコイイと言うよりも、キビキビ、ハキハキした役です。


藏信貴さん演じる青木刑事が後輩たちと仕事中に興じるトランプ。
刑事ともあろう者が署内で賭事?
そこに背後から現れる楠本刑事。
けいちゃんの張りのある声が劇場中に響き渡りました。

ビクッとする青木刑事や後輩刑事たちのように、自分もビクッとなりました。
自分と同じような反応をしている方、他にも客席にいらっしゃいましたね。


ビクッとした直後。
演出、そして演じるけいちゃんの思うつぼだなぁと(笑)
まんまとしてやられたと思いました。

楠本刑事は、急に飛び出てきてセリフを言ったのではありません。
舞台上の青木刑事たちは来たことに気づいていませんが。
観客は、軽く怒りのオーラを発しながら徐々に近づいてくる姿をなんとなく目の端に入れているわけです。

怒っている人が近づいてくるのだから展開は読めるわけで。
そこにピタッとくるセリフ。
声の大きさ、強さ、トーンもピタッとハマったのが心地良く。
まんまとしてやられたことが嬉しく。
第一声から存在感をみせたけいちゃんが誇らしく。
客席でニヤリとしてしまいました。



青木刑事はやる気のない、頼りない先輩刑事で。
楠本刑事は正義感の強い真面目な刑事。
対称的な2人の会話は、セリフの応酬が見事です。
リズム感があって、テンポよく観られます。


青木刑事に頼まれた仕事に取り掛かる楠本刑事。
優秀なようで仕事が早い。
それゆえ、のんびりな青木刑事に逆に指示を出すように。
立場逆転?のようですが、楠本刑事は真面目な人物。
先輩を顎で使うようになるわけではありません。

やる気の乏しい先輩の尻をたたく感じです。
「はいはい」
「ほらほら」
な感じ。
と言っても伝わりにくいですよね。
雰囲気としては、寝起きの悪い子どもを起こすママといったところでしょうか?



一幕はそんな感じです。
“舞台の説明”という印象が強く残っています。
「誰が目立つ」
というよりも、
「誰も目立っていない」
と言う方が正しいように思います。
殺人集団“ラット”のダンスシーンが一番目立っていたかもしれません。




ニ幕に入ると、物語はどんどん進んでいきます。
ラットと、それを排除する為に出来た集団。
それぞれを指揮する“悪魔”と“神”。
正体に近づいていきます。


一人。
また一人。
ラットの犠牲になり姿を消す中。
刑事たちは一歩ずつ真相に近づいていく。
“まさか”が確証にかわっていきます。


ニ幕も、刑事チームは青木刑事と楠本刑事の掛け合いで進みます。
推理ものとしての楽しみはあまりありません。
2時間ドラマよりもご都合主義。
次々と証拠や証言が集まります。

それを報告しあう2人と後輩刑事たち。
舞台のオフィシャルブログに、刑事チームの場面は重い内容の中で一息つけるとありましたが。
クッション的な役割は感じますが一息とはいかないなぁ。
勢いがあるからテンポ良く観られるという感じです。


そしてラストへ。
すべてが終わり、楠本刑事が安倍麻美ちゃん演じるエリに問いかける場面。
こういう場面のけいちゃんはやはりうまいです。
ここまでは声を貼り、力強かった楠本刑事。
ここでは一転、涙声で、絞り出すように話します。

一言のセリフにのせた思いの強さ。
“これぞ保田圭”という芝居を観ることができました。




ストーリーはまったく追えていませんが、ひとまず終了です。