ローテンブルク午前10時06分発の列車に乗る。
チケットインフォメーションか10時までクローズ。
窓口に乗客がたくさん並んだらアウトだ。
気持ちが急くが、チケットを買ったのは
私を含めて三人だけだった。
何事も落ち着いていなければね。
先の投稿で書いた通り、
バイエルン地方のローカル線が乗り放題になる
バイエルンチケットの一日券を買う。
ローテンブルクは3駅だったか4駅だったか、
短い路線の終点だから
ローテンブルクから出る列車はすべて
Steinach駅行きだから間違える心配はない。
ただし列車は1時間に1本だから
乗り遅れる方が大問題。
チケットインフォメーションがクローズで
焦ったのは、そんな理由。
途中、いくつもの小さな町を通りすぎる。
茶色の屋根、白い壁
真ん中にチャーチ。
どの町も同じだけど美しい。
私がヨーロッパに惹かれる理由のひとつが
この統一、かつ調和された美しさにある。
なかなか快適だ。
TreuchtlngenからはAugsburg行きに乗り換える。
当初の計画ではAugsburgに行く予定だった。
このまま乗っていようか?
少し心が揺れる。
けれど、ここでブレてなるものか。
ネルトリンゲン行きに乗り換える。
ネルトリンゲンは私の思い違いでなければ
ローテンブルクと同じで短い路線の
終着駅だ。
なんでも
隕石が落ちた後のクレーターの跡に造られた町で
真ん丸の市壁が町を囲む。
映画「進撃の巨人」のモデルになった町らしい。
映画は見ていないがクレーターの跡に惹かれて
来てしまった。
駅正面からは
旧市街に入る道はない。
ガイドブックによれば
城門までは駅から五分とある。
とりあえず、左回りで行ってみる。
これは外した。
門までは10分ほどかかってしまった。
駅からは、右回りが正解。
一瞬
この町に来たことを後悔した。
ローテンブルクに比べたら
恐ろしく地味だったからだ。
けれど
歩き回るうちに
この町に、どんどん惹きつけられた。
不思議な町だった。
続きます。