桐花と夏樹が別れてしまった。私が恋のキューピッドをしていて、やっとの思いで桐花が夏樹に告白して付き合えた。と思っていたら1ヶ月後、「夏樹と別れることにした」と桐花から電話がかかってきた。どうやら夏樹は、桐花と合わなかったと言って別れようと伝えたみたいだ。「信じられなくない?早くない??私は緊張してなかなか喋れなかったりしただけなのに!」桐花からの愚痴はすごいけど、まだ夏樹のことが好きってことはよくわかった。桐花は言わないけど、私はあえて言わないでいた。
別れてから日は過ぎもう夏になった。やっぱり表ではみんなに「まじあいつ無理。」とか言ってはいるものの、桐花は夏樹を目で追ってるし、話したがってるのもよく見る。
私が桐花を陰ながら見守ろうと思ったのも、ここまでだった。校外学習で夏樹と同じ班になってしまった私は夏樹とよく連絡を取り合うようになっていた。桐花のことが気掛かりで、控えようとしてもどうも続いてしまう。
夏樹は友達でそれ以上の関係はだめだ。
と心の中でずっと思って一年が過ぎ、私はまだ夏樹と連絡を続けてしまっていた。夏樹は私の大学受験に向けての話を真剣に聞いてくれる唯一の異性で、私はどんどん夏樹に惹かれた。桐花は今では他校の子が好きで毎日のようにその話を聞いている。夏樹のことが好きならいいのではないか、と思っても、やはり元彼だからというのはすごく心を締め付ける。受験期前だから、もし想いを伝えるなら今しかない、と親友の花に言われたが踏み出すことができない。
夏休み一週間前、桐花に思い切って話してみることにした。「だと思ってた。けど、あいついいところもあるけど本当に嫌なやつだよ?」と桐花は私の気持ちに気づいてたみたい。「桐花の話でひどい人だなって思ったりしたけど、夏樹の優しさに心が染みていったんだ。」「まあ、優がいいっていうなら私は応援するよ。」と、桐花は言ってくれて、心が軽くなった。
私は勇気を振り絞り夏樹に告白した。結果はオーケー!それにも驚き!まさかオーケーはもらえると思っていなかった。私の夏のはじまりはここからだ。
シェイクスピア(1564~1616)より、
「The course of true love never did run smooth.」
「真の恋の道は、茨の道である」
誰かを好きになってしまって、それがしてはいけない恋だった時、どうすることが一番いいのかということは全くわからない。でも諦められず、忘れることもできない。後悔しないためにも挑むべきことが大切だと思う。