『推しにも石油王にも出会えない私たちの幸福論』
描き子著
読書のきっかけ
タイトル面白いな~(笑)
自己肯定感って結局どうすればあげられるの?のヒントが欲しい。
あらすじ
自己肯定感の低さから夫や子供への接し方に悩み続けていた筆者が、様々な啓発本から得た学びを自らの理論としてまとめた、自分の心のありようを変えるためのメソッド。
そんな「心のフローラ論」から、自己肯定とはなにか、自己肯定感を上げるとはどういうことか、自己肯定感があがると何がいいのかを分かりやすく解説されている。
心に残ったフレーズ
人は好きで自分を責めたり、けなしたりするわけでもないし、好きで足りない部分に目を向けているわけでもないからです。
自己肯定感を上げよう!っていろんなところで言われますが、これってめちゃくちゃ難しいし、だからこそみんなできなくて悩んでる…。いうなれば貧乏な人に、お金持ちになりたければたくさん稼げるようになればいいよ!!って言ってるようなもので、根本的な解決になってないって常々思ってたんですよね。
著者も同じようにその部分を指摘していて、腸や心臓といった臓器が自分の意志で動かしたり調整できないのと同じで、『心』という部分は自分の意志でどうにかできるものではなく、感情の責任を負う必要はないと説いてくれます。
感想・得られた学びなど
自分の意志で動かせない心の部分をどうコントロールしていくかということを、メンタルを腸内フローラに置き換えて考えるという面白い切り口の本でした。
例えば腸内環境を良くしたいと思っても念じるだけでは変わらないのは誰でもわかることで、改善したければ食生活を改善するといった具体的なアクションが必要になります。メンタルの環境も同じで、ストレスやネガティブな感情は、心の悪玉菌の餌になり、よりメンタルを悪化させて攻撃的になったり周りに対して批判的な姿勢になっていきます。
無駄なネガティブを排除するのも実際はかなり難しい(本書の中ではSNSのフォローを厳選することや噂話・悪口に乗らないようにと書かれてます)と思いますが、そういうものにできるだけ触れない、感化されない、という意識を持つだけでも、随分変わるんじゃないでしょうか。
反対に自分が楽しいと思うこと、人のために頑張ったという気持ちは心の善玉菌のエサになり、メンタルを穏やかにしてくれるとのこと。確かに自分の努力や成果が認められるとうれしくなりますし、自分の存在意義みたいなのが高まります。
心の善玉菌が増える要素が全くない人はいない。でも、私含めて、自己肯定感が低い人というのは、それ以上に心の悪玉菌が増えてしまう要素が多すぎるんですよね。自分がやりたいこと・好きなことよりも、どうすべきか・周りがどう思うかを優先してしまう…。
本書の中で子育ての話もちらほらと出てくるのですが、親が子供に何かをするとき、「この子のために〇〇することが幸せ」「子供と一緒にいる時間が好き」ということと「この子のために我慢してやってあげないと」「親だから四六時中子供の面倒を見るのが義務」とでは、もしも同じ行動をとっていたとしても、親の心の健康にどちらがいいのかは明白ですよね。だからこそ、時には自分の欲望や気持ちを優先して生きることも、心の善玉菌を増やすことになると、著者は述べています。
「ダメだしされて伸びる」人はいない、と断言する本書の言葉は、厳しくしつけられ、やってはいけないことばかりを教わってきた人ほど受け入れにくいと思います(甘やかすことと混同しがちなんですよね)。
自分の好きなことをやる!ということがうまくできない自負もありますし、周りの目が気になるというマインドは習慣化してしまってすぐにどうこうできるものではありませんが、著者がおすすめしている『善玉菌のエサ』リストの作成(具体的かつ場所や時間を選ばない行動)を実践してみようと思います!