この患者さんにとって最後の1本
いうまでもありませんが、大切にしてあげたいと思うのです
最後の1本が『あるかないか』で、運命は大きく変わるからです
最後の1本の役割
入れ歯をしっかりと固定する
1本も歯がないケースでは、「総入れ歯」と言って、入れ歯を歯ぐきの上にポンッと乗せている状態になります。
その場合、
話をすると浮き上がってくる・・・
食べ物にひっついてくる・・・
カタカタという音が気になる・・・
熱いもの・冷たいものを感じにくく、何を食べても味気ない・・・
そのようにおっしゃる方が多いです
残っている歯の本数は多いほうがいいですが、たとえ1本でもあれば、そこに針金を引っ掛けて、入れ歯をしっかりと固定することができます。
最後の1本を守る方法
入れ歯を作る
最後の1本に噛む力が集中して、オーバーワークにならないようにします。
清潔に保つ
歯槽膿漏の薬を塗ったり、殺菌のうがいをするのも大切ですが、まずは汚れをしっかりと除去することが肝心です。
隣の歯がないので、歯の周りをぐるりと一周磨かなければなりません。
私のお勧めは、『プラウト』という歯ブラシです。
道具は大切ですので、チェックしておきたいですね
食事の後は、入れ歯も一度外してブラシングしてください。
外出時には、お手洗いなどでサッと濯ぐだけでも大丈夫です。
入れ歯は、歯磨き粉で洗わないようにしてください。
専用の洗浄剤と専用ブラシがありますので、このアイテムも必須です。
週に一度は、つけおきタイプの洗浄液につけてくださいね!
最後の1本になってしまったからといって、諦めないでください
歯の大切さがしみじみと分かったからこそ、この先も残していけるのです