マイホーム実例ファイル

「住み始めてからの“その後”」③

 

家づくりは、完成した瞬間に終わりを迎えるものではありません。

家が建ってからが、本当のスタートです。

この実例集では、私が住宅ローンで関わったご家庭の住み始めてからの“その後”を紹介していきます。

 

③返済期間を長く組んで失敗。定年後も返済が続く計画のケース

 

若いうちは「家を建てたい」と思っても、頭金が不足していたり年収がまだ低かったりして、希望どおりのローンが組めないことがあります。本来であれば、定年退職までに完済できる返済計画が理想です。

 

今回ご紹介する方は、39歳で希望額を借りるには35年ローンを組むしかなく、完済年齢は74歳になってしまいました。

 

契約当時は「定年までに貯金をしておけば何とかなる」「退職金を返済に充てれば大丈夫」と考えていたようですが、現実はそう甘くありませんでした。子どもの教育費が予想以上にかかり、計画していた貯金はほとんどできず、さらにこの方の定年は60歳。年金受給までの期間は働き続ける必要がありました。

 

再就職後は収入が減ることも分かっていたため、やむを得ず退職金で繰上返済を行いましたが、老後資金が2,000万円不足するといわれる中で、結局は老後も働き続けなければならない状況に陥ってしまいました。

 

さらに、子どもたちは独立して家を出ており、現在はご夫婦2人で5LDKの家に暮らしています。外壁の変色など老朽化も進み始め、維持費の負担も無視できません。

 

すべてが計画どおりに進むわけではありませんが、そもそも当初の計画に無理があったのかもしれません。

 

家を建てる目的は「住む人(家族)のしあわせ」であるはずです。