シャドック星に住むシャドックは延々とポンプを漕ぎ続ける。
殺戮される。
だが、生き延びる。
フランスの新聞が書いた。
「日本は、原発の汚染水を延々とポンプで汲みあげ続けている」 と。
”まるでシャドックのように”
(シャドックというアニメは、フランスにおいてフランス人自身をモチーフに1970年代(から現在まで)に製作されたものである。)
9月13日
日本のマスコミの報道で初めてカナールアンシェネ紙掲載の風刺画の存在を知った。
その2日前、
9月11日
カナール・アンシェネ紙はある風刺画を掲載した。
そこには、3本の手がある力士と3本の足がある力士が相撲をしている絵が描かれていた。
タイトルは
「 Et à Fukushima, les Shadoks pompaient, pompaient… 」
(福島でシャドックがポンプで汲み上げた…)
二人の力士は、原発の放射能の為に奇形になったという設定のようだ。
また、横にはレポーターがおり、何故かフランス人なのに
「Marvellous」 (英語:素晴らしい)
と言っている。
この(実在する)レポーターもブラックジョークの標的のようだ。
この件は、日本政府がフランス大使館に抗議する問題に発展した。
私はこの下品な風刺画を見て、とても不快な気分になった。
これがフランス流のブラックユーモアなのか、と。
と同時に、実に悲しくなってきた。
しかしそれは、
風刺画を描いたユーモアのセンスが全くないフランス人に対してではない。
カナールアンシェネ紙のブラックジョークの標的にされた現在の日本の状況に対して、である。
日本・東京でのオリンピック開催が決定された直後である。
果たして、日本政府はこの風刺画の何に対して抗議したのだろうか?
心情を傷つけられた被災者を慮ってのことなのか?
9月18日、
カナールアンシェネ紙はこの件に関して再度記事を掲載した。
「本紙の読者50万人のうち、日本人定期購読者はわずか51人しかいない。」
「我々は、いったい誰の感情を傷つけたのか。
我々のユーモアの標的は一体誰だったのか。
それはフクシマの被災者か、
あるいは、放射能汚染を引き起こした日本政府と企業か。
赤十字社が飢餓で死にかけた黒人の子の写真を掲載するとき
それは子供たちをさらし者にする為か。
あるいは、子供たちの悲惨な状況に対する世間の無関心を訴えるためか。 」
原発事故発生後に現場に残った作業員が数十人いた。
”フクシマ50”と呼ばれる人々である。
実際には事故の後始末の作業に現場で従事してきた関係者は現在までに数万人に上る。
そして、”誰が”現場で作業しているのかは、たいした問題とはみなされていないように見える。
しかし、安全管理が徹底されていさえすれば良い、というものではない。
また、「フクシマ50」の個人名は
家族が差別される恐れがあるためとして、
公表されていない。
ときにはカナールアンシェネ紙のような
”Mavelous” な新聞社でも間違いを犯す。
「que dit le volatile?」
