怒鳴りつけるウト。

泣き続けるトメ。

黙りこくって動かない夫。




親に真実を全く話してないのに、あんた達は大人3人も揃って、一体何をしにここまで来たの?とポカーン状態の私。


母もビックリして固まってる。






父→もう結構です。


ウト→いえ、そう言わずに。どうかお話だけでも…


父→これ以上、何か話すことはありますかね?見るかぎり、夫くんはご両親へも事実を話してないようですし。
私やマナの口から全て話しても構いませんが、弁護士を立てた以上、こちらも迂闊に手の内を明かすような事を喋れないんですよ。



グスングスン下を向いて泣いてるだけだったトメが、バッと顔を上げた。



トメ→ねぇ!!弁護士を入れるなんて考え直して!今朝、この子(夫)が家に来た時に、離婚したくないって言ってたのよ!!まだあなたのことも子供達のことも愛してるのよ!!
分かるでしょう!!この子の気持ち。あなたが一番分かるでしょう?
弁護士なんて、取り下げて!!
もしあなたがどうしても離婚したいって言うなら、それは仕方ない。だけど弁護士は必要無いでしょう?
しかも、この子の不倫で離婚だなんて知れ渡ったら、皆が普通の気持ちで生きていかれないのよ!!
あなただって不倫された妻だなんて恥ずかしいことが表に出るの嫌でしょう?
アキやハルだって、義姉家族だって、そんな噂が広まったら世間にどう思われるか…もう私、それを考えると辛くて辛くて…




一気に泣き叫ぶように吠えたトメ。

また顔を覆ってシクシク泣き出した。





母→お義母さん。もし義姉さんが、今のマナと同じ事をされたら、娘の母親として、孫の祖母として…黙って許してあげなさい、なんてしていられますか?

母が、冷めた声でトメに話しかける。




トメがハッとした顔で母を見る。

まっすぐに見つめる母。

みるみる間に、トメの顔が歪んで泣き崩れる。



夫→マナ。やり直そう?





えぇー!!!!!

おまえ、今のこのタイミングで、一体何を言い出すの?!





皆が私を見てる…………





私→ごめん、それは無理だよ。
私ね、あなたの不倫が分かってから中学生時代の体重にまで落ちたぐらいショックだったし、不眠症になって睡眠薬飲まなきゃ眠れなくなったの。
それほど真剣に悩んだの。
家を追い出されてからも、嘘でしょ?悪い夢でしょ?と思いながら、毎日過ごしたの。




ワーッと泣き崩れるトメ。

下を向くウト。



夫→俺は離婚しない。マナは、きっとあの家が嫌だろうから、新しいアパート借りたし。来月末には引っ越す。
だから戻ってきて。子供達も一緒に、また暮らそう。



私、ここでプツンと切れました。