今日は曇り空で雪もチラホラ舞ってる。

午後から荒れそうらしい…。

それはさて置き、今日はお客さんもチラホラでマッタリ空気。

点検の際に記入する帳面を見ると
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↑スイサイダル・テンデンシーズ(!!)と落書きされてる。

誰だ!!

俺の所属してるリフトにスイサイダルを聴くヤツがいるのか?


スイサイダル・テンデンシーズはハードコア界のアンセム的なバンドで大御所。西のスイサイダル、東のアグノと俺は思ってる。アメリカが全世界に誇るバンドの一つで、俺も好きなバンドだ。

そのスイサイダルの名前が、なぜ点検用帳面に?

お客さんの中にも、スイサイダルのキャップをかぶってスノボしてる姿を見る事はあるが、たいがいカッコだけで聴いてないだろうって人が多い。

カッコだけでスイサイダルを身に付けるのはヤメよう。

そんな軽いバンドでわ無い。

さて、落書きの犯人わ?


スギだった。


どうやら686(スノボ・ブランド。通称ロクハチ)とスイサイダルがコラボして色々とアイテムをリリースしてるらしい。そこからスギはスイサイダルを知ったみたいだ。

スイサイダルはスケボーと縁が深い。スノボもその延長線で繋がったのだろう。
さすがスイサイダル。

今日はスイサイダルを聴こう♪
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↑スイサイダル・テンデンシーズ。

リフト・マン。スキー場のリフトで働いている人を、そう呼んでる。

リフト・マンの仕事は、除雪作業、雪入れ、乗せ、運転、監視、点検、整地、補助、等と色々あるのだ。

ただお客さんの座るハンキをホウキで掃いている訳でわ無いのだ。

ま、仕事の話はサラっと流していこう。後々話しの中にも出てくるしね。

さて、今日は昨日の雪が嘘のように朝から快晴!
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タイムカードを押しに事務所に行くと、こんな貼り紙が。

「1人休んでいいよ。」
…。主任のユキさんの仕業だ。

この貼り紙に一番早くリアクションを取ったのはテッペーだ。「僕、休みもらっていいっスか!!」輝く目の中にスノボが見えそうな勢いだ。いいっスか?じゃなく、いいっスか!!だ。今にもウェアに着替えそうだ。さすがスノボに燃えてるテッペーだ。

全員、「いいよ」と快諾。テッペーはウェアに着替えに部屋に帰った。

1人離脱だが、今日は他のリフトから2人応援に来ているので問題無い。

俺達は自分の持ち場のリフトに着き、除雪作業を始めた。

すると、昨日の雪と今日の快晴、ピステン(雪を圧雪する大型の車両で夜間ゲレンデを整備してくれる人達の事をピステンと呼んでる)が踏んでくれたピカピカ光るゲレンデの誘惑にかられたスギが、除雪作業をしながらこう呟いた。「…欲に負けそうです…。」と。

そう、滑りたい!って欲望に負けそうだと。

でも、スギはまだ少し考えてる。

除雪作業をしていたスギの表情が変わった。

滑る気だ。

「ユキさんに休みもらえるか聞いていいッスか?」

スギは15日までは休まず働こうかなぁ~って言ってたのだが、今日のゲレンデのコンディションを見てグラグラ揺れ、テッペーが休みを取って滑ると聞いてグラグラ。除雪作業しててもグラグラ。

今、スギの目にグラグラは無い。

滑る気だ。

除雪機を使って作業しているユキさんの近くに小走りで走り寄り、話しかけるスギ。

こっちを見て満面の笑みを浮かべた。




除雪作業も終え、リフトの試運転も終わり、朝イチのゲートが開く。

いつも通りのリフト・マンの仕事が始まるのだ。

俺は自分の持ち場に着いて仕事をする。

その横を、楽しそうにリフトに乗って降り場に向かうスギとテッペー。

その楽しそうな笑顔からは、今日も満足するまで滑るんだろうなと思わされるのだ。

今日も良い日だ。
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↑スギ、テッペー、違うリフトのユウヘイ。



あ、そういえば屋根の上には副主任のオカちゃんが「ダイエットだぁ~」と言って除雪作業をしてるんだった。

陽気な副主任だ。

落ちないように祈るばかり。

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↑仕事で毎日使う道具達。
まずわ、登場人物を紹介しよう。細かい紹介は物語の中でする事になるので、今日はザックリと俺達の働くリフトの仲間、主な登場人物をピックアップする事にする。


ユキさん:俺達が働くリフトを束ねる主任。年は定かでは無いが60歳くらい?。小柄ながら若者に負けない機動力を持ち、とても元気でシャキシャキ。リンゴを俺達に振舞ってくれる。

オカちゃん:とても陽気な副主任。ド天然。最近、無かった前歯を入れた。35,6歳くらい。たまに致命的なミスをヤラかすそうだ。「いーだいーだ。」でお馴染み。※[いーだ]とは「いいよ」という意。

ヒラケン:ベテランのリフト・マン。36,7歳。スキンヘッドで、バンダム級格闘家みたいな体格を持つが、とても温厚で人柄が良く、年下からは慕われ年上からも一目置かれる存在。影の副主任、と、一緒に働いている俺達リフト・マンは思っている。気功の使い手。

スギ:スノボがハンパないくらい好きな21歳。細身だが全身バネの様な筋肉をもつ。ツンデレ。AKB48の高橋みなみを男にした感じの甘いマスクを持つ。ネトゲも好きなようだ。リフト・マン歴5年目。

テッペー:リフト・マン歴3年目。大阪出身で、スノボ大好き。スギの滑りを参考にしたり、スノボに熱心に取り組む姿勢がアツい。明るい性格で人なつっこい。友達のユウタと今シーズン籠(こも)る。二級整備士の免許も持ってる。

にの:新人。リフト・マン・デビューしたての岐阜出身の28歳。顔はコワモテだが、仕事を覚えようと一生懸命に頑張る頑張り屋な面を持つ。名古屋のバーで働いていて、このシーズンだけ籠りに来たようだ。酒好き。

そして俺。の七人が俺達のリフトのメンバーだ。

この物語は、俺の目線で見てるので、俺の主観でしかないので悪しからず。

次回は俺達リフト・マンの仕事について。

●次回予告●
[リフト・マンはホウキで般器を掃いてるだけじゃない!!]

※この物語はリアルです。登場人物に知ってる人がいたり、知ってる場所が登場したりしても、特定出来るようなコメント等はご遠慮願います。マジで!

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