ツバサと付き合ってから別に毎日が変わることはなかった。
ただ男友達と連絡取ることは段々と減ってきてたけどね。
でも、ツバサと付き合ってから周りが変わり始めた。
ツバサは有名なイケメン君だったらしく、
○○高校と言えば「ツバサかあき君か」っていうくらい
世間の女子高生は騒いでたらしい。
(このあき君とはツバサの友達。実はこれ、過去記事に載ってるイケメンのことです。笑)
まいは、高校行ってない男とばっかり付き合ってたし
みんなが騒ぐ男に対して興味なかった。
でも、ツバサと付き合って、女ってなんてミーハーなんだって思い知った。
まず、ツバサとプリクラ撮るためにゲーセンに行けば
そこにいた女の子達が騒ぐ騒ぐ。
「あれって○○高校のツバサって人だよ!彼女あの子なんだ」
って具合にね。
全然知らない子に
「二人のファンなんです!プリクラ下さい。」
って言われたこともあった。
あんた別にあたしのファンじゃなくて
ツバサのファンでしょ?って感じだったけどね。
でも、ちゃんとあげたよ。別に断る理由ないし、どうせまいの部分切り取るんでしょって感じだったし。
知らない女の子に「ツバサ君のファンだったんだけど、
まいちゃんと付き合ってるの聞いてあたしまいちゃんのファンになっちゃったの!
友達になってもらえませんか?」って言われたこともあったし、
ツバサと一緒に歩いてたら「二人の写真撮らせてください」って言われたこともあったし、
勝手に撮られたこともあった。
学校の友達に「この間、まいとツバサ君のプリクラのコピー持ってる子いたよ」って
言われたこともあった。
ツバサ・・お前は芸能人か!って思うことたくさんあった。
きっとそれくらいツバサは他の女の子からすれば魅力的だったんだろう。
背も高ければ、かわいい顔したベビーフェイス。
確かにツバサは魅力的だったよ。
最初はね。
付き合ってから、段々と性格が分かってきたっていうのかな。
まず、毎日会いたいと思うツバサと、週に1、2回会うだけでいいと思うまい。
女友達なんてまいがいればいらないと思うツバサと、男友達は女友達と同じくらい大事と思うまい。
特にこれに関して言い合いとかはなかったけど
ツバサが我慢してる部分があるのは痛いほど分かってた。
女子高生の憧れの的だったイケメンボーイのツバサは
実は寂しがり屋の子犬みたいな子だったんだ。
何でまいの前に付き合ってた子とすぐ別れたのか聞いたら
「好きじゃなかったから」
って言っての。
なんだかチャラいのか真面目なんだかさっぱり分からなかったけど
まいから見るツバサは誰よりも繊細でガラスのようだった。
でも、だからこそ
一緒にいると傷つけてしまうって思った。
まいは自由奔放。ましてやまだ15、16歳の遊び盛りの女の子。
縛られるこは大嫌いだった。
ツバサはことあるごとに「早くまいと結婚したい」とか
「まい以外好きになれない」って本気で言ってた。
「俺が高校卒業して専門出たらすぐにでも結婚しよう」って何度も言ったね。
最初はうれしかったよ?それは嘘じゃない。
でも、現実的なまいからしたらそんな言葉薄っぺらぃものでしかなくて
もういいよ。って思った。
ねぇツバサ?
結婚の意味分かってるの?
子供のうちらに何ができると思うの?
他に好きな人できないって何で言い切れるの?
まだ人生の半分も生きてないんだよ?
ツバサが子供に感じてしまって、あまりにも非現実すぎて
なんだか胸が痛かった。
別れよう。
ツバサと。
ツバサと付き合って半年が立ったときに思った。
ツバサに直接会う自信がなくて
電話で言ったの。
「ツバサ、言いにくいんだけど別れよう。」
ツバサは泣いてた。泣いていやだって何度も言われた。
こんなに男の子に泣かれたことないよっていうくらい号泣された。
「やだよ。まいと別れるなんて考えただけでどうにかなりそう。」
ツバサ・・分かってほしい・・。これ以上言葉にすることはなんの意味もないんだよ。
「いやだよ。まい、お願いだからそんなこと言わないで」
ツバサ・・お願いもう何も言わないで。これ以上あなたを嫌いになりたくない。
「分かった。」
そう言ったのはものすごい後のことで、結局別れるのに1週間くらいかかったと思う。
最後はものすごい強引だった気がするけど。
本当はもっときれいに終わりたかった。
別れても、また会ったら「よっ!」って笑って挨拶できるくらいに。
でも、ツバサとは無理なんだって分かったの。
あなたの愛は15、16歳のまいには
あまりにも重過ぎた。
「そうゆう女々しいとこが大嫌いなんだよ!」
ツバサにきつく言ってしまったまいの言葉。
今でも、ごめんねって思う。
ツバサの気持ち、なんにも分かってあげられてなくて・・。
ツバサと付き合ってこんなに人に愛してもらったことないよって思ったんだよ。
まいに内緒で3ヶ月の時にペアリングの指輪くれたよね。
何でサイズ分かったの?って聞いたら秘密。って言って笑ったね。
今でもなんで分かったか分からないや。
プーさんのぬいぐるみたくさんくれたね。
まい、ぬいぐるみ嫌いなの知らないで。
でもね、プーさんは今でも好きよ。
ツバサがいっぱいくれたから。
きっとただそれだけの理由。
でも、あんなにたくさんあったプーさんはどこかにいってしまった。
まい、どうしたんだろう。
ツバサと別れてまいも平気だったわけじゃない。
きれいに別れられなかった分、ツバサの想いが重かった分、
その反動が大きかった。
スカルプチャーの香水のにおいをバスの中で嗅いだとき、
吐きそうになってその場でバスを降りた。
友達とゲーセンに行けば、知らない女の子達に
「あっ。あれツバサって人の元カノだよ。」ってコソコソ言われた。
あまりにもむかついて
「何か言いたいことがあるんだったら直接まいに言ってきたら?」
って言ったこともあった。
写真とプリクラがあまりにも多すぎて引き出しから出てくる度に
ため息が出た。
ツバサも別れて大変だったのは知ってる。
こっそりあき君(ツバサの友達)が教えてくれたから。
でも、もうどうにもできない。
今、まいが助けたところで何も変わらないから。
別れてから2ヶ月した高2の夏。
まいが友達と江ノ島行ったら、偶然他校の友達に会って
「ってかツバサ君、駅で見かけたよ?今日ツバサ君も海来てるんじゃない?」
って言われたことがった。
まさかこんな広い海で会うわけが無いなんて思ったけど
運命なのか偶然なのかまいとツバサは会ってしまったんだ。
でも、それはツバサが一方的にまいに気づいた形だったけど。
まいにしつこくナンパしてる男がいて、嫌がってるまいを見て助けようと思って
まいのところに来ようと思ったら、他の男がまいの腕を引っ張って
そのままどっかに行っちゃったんだって。
ツバサからメールがきて言われた。
「まいはもう、俺のコトなんか忘れたんだね。他の男に腕引っ張られてるの見て分かった。」ってね。
実は、助けてくれた人はまいが使用してる海の家の人だったんだけどね。
でも、何も言わなかった。
「ツバサもいい人見つけな」
それがツバサと連絡した高2の時のまいの最後の言葉。
それから、ツバサの話は周りからも聞かなくなった。
元から有名だったツバサの存在を知らなかったまいだけに
その後のツバサに興味をもつはずがなく
日々は過ぎていった。
ツバサは高校を出たら美容師になりたいから専門学校に行くって聞いてた。
でも、どうなったかも知らなかった。
ツバサと別れてからまいは男友達とまた遊んだり、
確か秋には彼氏ができて、ツバサのことは忘れていったんだと思う。
それから、まいもツバサより1年遅れて高校を卒業して大学生になった。
誰かから聞いたか分からないけど、大学1年の時にツバサからメールがきたことがあった。
「今度、俺の店に来なよ」ってね。
どうやら専門学校を出て無事美容院に就職したようだった。
でも、今更会わす顔なんてない。
「行かない。じゃ。」
そう送って返ってこなかった。
そして、この間あき君と飲む機会があって(過去記事参照。)
その時に
「まいちゃんと別れてからツバサ毎日泣いててさぁ。その後、彼女なんてひとりもできなかったよ」
って教えてくれた。
まいのせいかな・・?
まいのせいだよね。
ごめんね。
でも、あれがあるから今のツバサがあるんだと思う。
あの頃は周りが見えなかったねうちら。
ねぇツバサ?
今なら冷静に周りが見えるでしょう?
こんなに知らなかった世界があるんだって思い知ったでしょう?
まいは思ったよ。
少なくともまいを中心に回ってると思った世界は
実は違うんだって分かった。
当たり前のことなんだけどさ。笑
でも、あの頃は今思う当たり前のことが当たり前じゃなくて
真実はまいが作っていくものなんだとさえ思ってた。
ツバサと一緒にいた半年は今でも最長記録だよ。
誰とも続かない飽き性のまいがツバサと半年も続いた事実は
奇跡なんだって正直、思う。
まいと付き合ってくれてありがとう。
もう二度と会うこともないし、あなたとは友達にはなれそうにはないみたい。
うん。
それが一番なんだと思う。
君がカリスマ店員になったら
まいはこっそり窓からあなたを覗きに行くことにするよ。