世界に捨てられたジョン・ドゥ
引きこもって出てきやしないから
街の音も匂いも季節の色も忘れて
鏡の中の自分がたった一人の話し相手さ
でも時計が回れば
こいつが誰かわからない

鳴いて 啼いて 哭いて 泣きつかれたから
安寧と安楽と安心と安全を求めて

内側から鍵をかけたのに
扉が開かない 開けられないや
ぶち壊してくれる誰かが
現れる日を待っている
他力本願に待っている


時代遅れのブラウン管
じんわりと映る画面の向こう
どこかの誰かの笑顔もノイズの亀裂が走って
捨てたのか捨てられたのか
見限ったのか見限られたのか
そういえばいつでも
理由は押し付けてきた

勝手に叫んで妬んで逃げ出した僕の
最低で醜悪な感情を詰めて蓋をして

バレないように鍵をかけたのに
首をもたげてこっちを見ている
傷口からスルリ飛び込んで
終わりの時を待っている
気付かれないように待っている

内側から鍵をかけたのに
扉が開かない 開けられないや
ぶち壊してくれる誰かが
現れる日を待っている
他力本願に待っている


僕は誰だ?君は誰だ?
お前は誰だ?あなたは…?

僕は誰だ?君は誰だ?
お前は誰だ?あなたは…?


僕は誰だ?君は誰だ?

僕は誰だ?