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30歳乳がんになりました。

30歳夏 若年性乳がんになりました。

8月21日

手術室に向かうエレベーターで看護師さんが
『緊張してますかー?』
と話しかけてくれて緊張をほぐしてくれた。


手術室の前の待合室までは病棟の看護師さんが付き添ってくれたけど、ここからはオペ室の看護師さんにバトンタッチ。
ここまでは車椅子だったが、
奥の手術室までは看護師さんに先導されながらも自分で歩いていく。

手術室に入ったらひんやりとした空気に一瞬ビクッとしたけど、よく見ると乳腺科の先生と形成外科の先生がスタンバイしてるのが見えてホッとした。

ドラマでよく見る手術室よりもっと明るい部屋で、なんか学校の教室みたいなスペースの真ん中にドーンと高くベットがある。
よくドラマで見るライトがその上に。


小さな階段を上って自分でベットにあがる。
横になった途端、毛布をかけられ、上から更に布をかけられる、と同時に術着をバリッと取られ、毛布の下は裸に。


そこで急に『今から手術なんだ…』
と実感し、震えだした。

それを見て先生が『ど緊張だー』
と声をかけて、肩をバシバシと叩いてくれた。
周りが和やかになって、怖さも少し和らいだ。


まず麻酔科の先生が口に呼吸器のようなものをつけてくれ、それで息をしていたら急にむせた。
ゲホゲホしながら、横目で見ると、麻酔の先生が点滴の先を付け替えたのが見えた。


『あ、なんか入れ替えてる…』
と思って10秒もしないうちに目の前がぶるっと揺れたと思ったら意識がなくなった。



…。
次目が覚めた時は、誰かにバシバシっと肩を叩かれた『起きれますかー??』

はい。と答えようとしたら呼吸器をしてて声にならない。喉に管みたいなのが入ってるのがわかる、違和感が気持ち悪い。


麻酔がちゃんときれてないのか、早く起きないとという思いとは裏腹に目が閉じていく。
ベットのまま、ガラガラと部屋まで運ばれる。

なぜか目を開けてないと帰れない!と思い込んで一生懸命目を開けるけど、だんだん閉じる…の繰り返し。


次の記憶は病室にベットが入るところだった。
部屋にベットが設置されたら、すぐ旦那さんとお義母さんが来てくれた。
『大丈夫?』
と顔を覗かれているのがわかったけど、
喉に管、口に呼吸器、腕に点滴、尿道にカテーテル、と体のいろいろなところが違和感があり、全てむしり取りたい不快感で、
『苦しい、苦しい』
とばかり答えていた気がする。

胸は包帯でぐるぐるにまかれ、圧迫感はあるけど、感覚がなく痛みはない。


それよりも肘が痛い。痛くて痛くてたまらない。
(手術中に腕を上げっぱなしだったので、いきなり下げてしびれているような、血が通ってないような変な感じ)

『肘の下にタオル挟んで!』
てお願いしたのは覚えてる。

帰り際に
『早く帰ってきてね。一人だとあの家広いよ。』と旦那さんに言われ、泣きそうになった。
意識が曖昧だったけど、頑張って頷いた。


管だらけから早く脱出したくて、管を抜いていいと言われていた2時間後を早く過ぎてと祈るような気持ちで待っていたことを覚えてる。