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特養入所制限 不安をあおらないか
2013年10月28日
手厚い介護が受けられる特別養護老人ホーム(特養)への入所が制限されそうだ。中重度の要介護者に重点化する方向だが、介護が必要な人を施設から締め出し地域で孤立させないか心配になる。
特養は自身で食事や入浴、移動などが満足にできなくなった人を二十四時間介護する居住施設だ。入居者は全国に約五十万人いる。入居費用の大半を介護保険で賄っている。
 厚生労働省は新しく入所する人を対象に、要介護度の基準を一番軽い「1以上」から中重度の「3以上」に厳しくする考えだ。
中重度者を入所しやすくする。入所を待つ「4以上」の人は全国に約六万七千人いる。二〇一五年度からの実施を目指す。
 特養の入所制限は社会保障制度改革国民会議が「中重度者への重点化」を求めていることに対する対応だ。
要介護度の認定制度は介護の必要量を測るものさしではある。だが、それだけで個々の入所の可否を決められるわけではない。
認知症で絶えず見守りが必要でも体が元気だと要介護度は低めに判定される場合がある。
医師が治療の必要性を決める医療と違い、介護分野では個々の高齢者の状態を正確に判断する専門家がいない。要介護度はそれに代わる便宜的なものでしかない。
介護する家族がいても仕事との両立が難しいなど要介護度とは別に事情があって入所を希望するケースもある。
介護事業者は、こうした点も考慮して入居者を決めてきた。実際には中重度の人から優先的に入所している。認定制度の限界や現場の事情を無視した一律制限は乱暴ではないか。これでは利用者の不安をあおるだけだ。
 介護保険は、重度化を介護サービスで防ぎ自立した生活を支えることが目的だが、入所を待つ家族や本人が逆に重度化を望む事態が起きないか心配になる。
一律制限への批判を受けて厚労省は入所希望者の事情に配慮するよう方針を見直す方向だ。だが、制限そのものを撤廃し、入所の判断は現場に任せるべきだ。
 特養入居者の八割は低所得者だ。「2以下」の人の在宅支援にも低所得者対策は必要になる。厚労省は、住宅やサービスの確保も合わせて生活支援を進める考えだが、受け皿がないままでの制限はかえって重度者を増やすことになりかねない。再検討すべきだ。
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