北海道、網走・知床に旅行に行ってきました。
初日、羽田空港で姉夫妻と合流し女満別空港へ。
久しぶりの空の旅に心弾みます。
3日間の移動は観光タクシー。
以前に釧路・函館に旅行に行った際も同じようにして、思いの外よかったので倣いました。
レンタカーよりも費用は嵩みますが、安心感と余裕を持って移動できます。
まず、天都山の北海道立北方民族博物館 へ。
アイヌのほか、イヌイトなどの広く北方民族の文化の生活を学ぶことができ、見応えのある施設でした。
同じエリアにある オホーツク流氷館 では、活きたクリオネを見たり、
マイナス15度の冷蔵室で流氷の実物に触れたり、濡れタオルを凍らせたり、
また、オホーツク海に流氷が流れてくるメカニズムや齎されるものについての解説を聞き、
予想以上に楽しむことができました。
網走から知床へ。
JTBの勧めで 北こぶし知床 ホテル&リゾート を選びました。
設備、食事、お風呂、全てにおいて、とても満足感の高いホテルでした。
夕食は、複数のメニューを目の前で調理してもらえるスタイルで、特に魚介は絶品でした。
ロビーには高級オーディオが設置され(JBLのパラゴン、マッキントッシュのアンプ)、
そのサウンドを聴きながら、生ビールやワインを自由に飲むことができます。
夜遅くまで、姉夫婦との会話も弾みました。
二日目はあいにくの雨模様。気温も下がり7-8°Cと真冬並みです。
まず、ホテル近くの オシンコシンの滝 へ。どこから水が来るのか不思議に思うほどに勢いのある水量です。
地図で調べたところ段丘の上のチャラッセナイ川からでした。知床半島の地形の険しさを知ることができます。
知床半島の奥へを車を走らせ、知床五湖 へ。
天気が良ければ1〜2時間の散策を楽しむ予定でしたが、生憎の雨風なので、高架木道上の散策のみとしました。
この辺りは野生のヒグマの生息地ですが、木道の縁には高圧電線が張られており、クマが近寄らないようになっています。
雨模様ながら、知床半島の豊かな緑と、時折り雲の切れ目から知床連山の勇姿を拝むことができました。
寒さに耐えかねて、 知床自然センター に入り暖かいコーヒを飲み、施設の売りである大型スクリーンで、
短編映画を2本見て、熊と人間の共生や、知床の自然について学びました。
ウトロに戻り、道の駅 うとろ・シリエトク でお土産のショッピングと昼食。
海鮮はどれも美味しそう。ニシンそばとホッケ焼を食べました。どちらも絶品!
網走に戻る道中の映えスポット「天に続く道」。
ちょうど濃い霧に包まれてしまい、全く視界が効かず、
霧に消えていく車という珍しい光景を見ることができました。
小清水原生花園 ではいよいよ雨風とも強まり、観光どころではないので、
16:59に北浜駅で次男と合流の予定です。だいぶ時間があります。
人影もまばらな売店の前でコーヒーを飲んでゆっくりと休憩しました。
壁に「鳥の漢字読めますか?」のクイズが貼ってありました。
こんな感じ(ネットで拾った物なので当地にあったものとは異なりますが):
鵜鴛鴬鴎鴨鶏鴻鵠鷺鴫鷹鳥蔦鶴嶋鴇鳶鳩鳳鵬
鵡鳴鷲嶌鸚鵡樢鳧鳬鳰鴉鴈鳫鴃鴆鴪鴦鶯鴣鴟
鵄鴕鴒鵁鴿鴾鵆鵈鵝鵞鶺鴒鵤鵑鵐鵙鵲鶉鶇鶫
鵯鵺鶚鶤鶩鶲鷄鷁鶻鶸鶺鷆鷏鷂鷙鷓鷸鸚鸞梟
いやー難しい、読めない字ばかりでした!
体も冷えてきたのでGeminiに相談すると「北浜駅の喫茶店でゆっくり待つのが良い」とのアドバイス。
ところが北浜駅に行ってみると、喫茶店の営業はランチタイムのみで無人駅はひっそりとしています。
AIもアテにならないねえと、 道の駅 はなやか小清水 に向かいました。
やはり車の旅には道の駅が良いようです。それぞれに特色があり楽しみます。
隣には 知床世界遺産センター があり、解説映像を見たり展示物を見て過ごしました。
さて次男は、全行程をJRで追いかけて来ています。
武蔵浦和→大宮→新函館北斗→札幌→旭川→網走→北浜の1500キロ!
「オホーツクに最も近い駅・北浜駅」で合流です。
三日目、昨日の雨風と寒さがウソのような晴天に恵まれました。
春の陽気を感じながら、能取岬へ。
広々とした芝生の先に灯台の他に何もない、切り立った岬。
オホーツク海を望む絶景に心打たれました。
そしていよいよ、この旅行の主目的地へ。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
この旅行の主目的は、亡父の遺品を博物館に寄贈することです。
父は刑務官でした。生前は各地の刑務所に勤務し、昨年12月に95歳で他界しました。
遺品の中に、豆草鞋(まめわらじ)が何点かありました。
その一つがこれです。
豆草鞋(まめわらじ)は、受刑者が服役中に独房で製作したものだそうです。
小さなお守りのような、アクセサリーのようなもので、これだけでもかなり凝った作りに見えます。
驚くことの一つめは、この緑色の高草履が歯ブラシの柄を房の壁にこすりつけて作られている、
糸は、差し入れの風呂敷をほどいたもの、ということです。
ですが、さらに驚くべきは、高草履の底、踵の中にあります。
踵を拡大すると、なんと!!
踵の中に、小さな小さな草鞋があります。ちゃんと鼻緒も付いています。
この草鞋こそが本体で、高草履はいわば”入れもの”なのです。
上の写真の10円玉と見比べると、そのサイズは1〜2mmほどですから、まさに驚きです。
とても精巧な作りで、道具も材料もなく、人手で作られたとは驚くばかりです。
房の中ではこうしたものを製作することは懲罰の対象となり、取り上げられてしまうものです。
職員が持っていて良いものでもなく、なぜ父が持っていたのか、どこで入手したのかも不明です。
いつだったか実家で父と飲んでいる時に見せて貰ったことがあり、
出所を早めるお守りとして珍重されたという話を聞きましたが、
その後、酒席の笑いに紛れてしまい詳しいことは私も覚えていません。
さて、この珍しい環境で作られた工芸品をどうしたものか、と遺品の整理をしていて、
刑務所に関する博物館が網走にあることを思い当たりました。
それが 博物館 網走監獄 です。電話とメールで相談し寄贈を受けてくださることとなりました。
こうして今回の旅行に至りました。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
博物館に到着すると、駐車場は満車、入場券売り場は長蛇の列です。
ここは北海道では旭山動物園に次ぐ入場者数を数える人気観光スポットなのだそうです。
堂々たる風格の門。中の建物は網走刑務所を始めとする実際の歴史的な刑務所の建物が移築されています。
独房や雑居房が、5つの放射状に配置された舎房及び中央見張所。
最も中心となる建物です。観光客が興味津々、房の中を覗き込んでいました。
GWのイベントも開催され、賑わっていました。
昼食に「監獄食」を食べ、いよいよ、寄贈です。
副館長さんに、豆草鞋など7点を寄贈しました。
ミッション完了です!!
知床の雄大な自然と美味しい魚介、そして網走監獄、想い出多い旅でした。
父の遺品も寄贈して、良い供養ができたと感じています。



















