今回はかつて北米に存在したGMのブランド「GEO(ジオ)」についてご紹介します。
GEOとはGMのブランドの一つで、1989年から1997年にかけて、
GMの狙いは、これまで安かろう悪かろうと叩かれていた暗い時代を抜け、80年代急速にシェアを伸ばしていた日本車に対抗するために立ち上げられた廉価帯の車を取り扱うブランドであり、車種構成は様々な北米生産の小型日本車OEM車を扱っていた。
この車種構成もまあ当時天下のGMだから出来たであろうメーカーの垣根を超えたラインナップで、結構面白いことになっています。
・車種構成
・メトロ=スズキカルタス
GEOブランド最小の車種かつ最大のヒット車。
日本車ベースの高品質と、安価、
ちなみに先代にあたる初代カルタスはシボレーブランドにて「
※生産工場=CAMIオートモーティブ(カナダ) なおコンバーチブル、ターボ車、セダンは静岡県の湖西工場製。
・スペクトラム=いすゞジェミニ
二代目いすゞジェミニのOEM車。なおGEOブランド発足まではシボレーブランドにおいて同名の「スペクトラム」として販売されていた。なお本モデルはGEOブランド発足の1989年から、翌年の3代目ジェミニへのモデルチェンジまでの僅か一年間のみ販売された。
※生産工場=日本国内製(藤沢工場??)
・プリズム=トヨタスプリンター
6代目(AE90系)7代目(AE100系) 8代目(AE110系、ただしこの代はGEOブランドではなくシボレーブランド)のトヨタスプリンターのOEM車。
まあ種車がトヨタの優等生カローラの兄弟車なので、当然よく出来たパッケージングとコスパが評価され、プリズムだけで通算100万台以上も売れた様です。
なおGEOプリズムとしては初代となるAE90系には当時のトヨタテンロク高出力エンジンの代名詞である4G-GE搭載のホットモデルが存在していました。
※生産工場=NUMMI(かつてカリフォルニア州フリーモントに工場を有した、GMとトヨタの合弁自動車生産会社)
ちなみにこのNUMMIの工場は現在テスラの工場として現存する。
・ストーム=いすゞ•PAネロ(2代目ピアッツァの兄弟車)
いすゞ2代目ピアッツァの兄弟車であり、PAネロのOEM車。
PAネロについてはGEOストームとしての販売量が大幅にPAネロの販売量を上回っていた為、GEOストームの一部を日本のヤナセに卸したという性格が強い。
お気付きの様にライト周りは同じGMであるシボレーブランドのカマロと敢えて似させて、
※生産工場=日本国内製
・トラッカー=スズキエスクード
スズキ・エスクードのOEM車。
当初よりカルタスのOEM車「メトロ」と同様、カナダのCAMIオートモーティブで生産を行う予定であったがCAMIの操業開始の遅れにより1989年モデルの全てと一部の1990年モデルが急遽日本の静岡県、湖西工場でも生産を行い輸出した。
なお本モデルのOEM提携はジムニーのUSモデル「サムライ」の転倒問題でブランド力が低下していたスズキブランドを通してではなくGEOブランドを通しての販売であった為、販売面で大きな助けとなった。
なぜこのブランドは立ち上げられたのか?
80年代後半、
しかしエンブレムを変えただけのOEM車軍団ブランドGEOに、
=以下の事柄からGMなりの計画は有ったと考えます。
※ストームを除き、北米工場での生産であった為、
また次に上級車種へステップアップする際に同じGM車を選んでもらい易くする狙いもあった。
しかしながら、他社のバッジエンジニアリング車(OEM車)ばかりを揃えたブランドが長続きすることはなく、またGEOは独自の店舗ではなくシボレーのディーラー網を活用しての販売であった為、シボレーの競合車種(キャバリエ等)との棲み分けが困難となり、結局は8年という短命でそのブランドを畳むこととなりました。
しかしよくこれだけ日本のメーカーの売れ筋車種を集めてきて売ったと思います。
お金と力のあるGMだから成せる技でしょう。
その後のGMのコンパクトカー戦略はご存知の通りあまり上手く行かず、現在では日本車、韓国車の独壇場となっています。
今回は90年代にGMが企て、前代未聞のOEM車のみをラインナップしたブランド「GEO」をご紹介しました。
ちなみに今回の記事に関してはYouTubeに詳しい動画をアップしております。
お読み頂きありがとうございました。





